「大学生の就職」、好調続く(日本)
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「大学生の就職」は、文部科学省と厚生労働省が共同で調査する「大学等卒業者の就職状況調査」で知ることができます。両省は、共同で大学などの卒業(予定)者の就職(内定)状況について、年4回(10月、12月、2月、4月の各1日時点)の調査を行い、各翌月中旬頃に結果を発表しています。地域別、文系理系別、男女別などの状況も把握できます。 |
【ポイント1】3月卒業予定の就職内定率は1.1ポイント上昇の87.8%
最終的な就職率は97%を超え、過去最高を上回る可能性が高い
■18日に発表された「平成27年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(2月1日時点)」によると、今春卒業の大学生の就職内定率は、前年同期比1.1ポイント上昇の87.8%となりました。これは5年連続の上昇です。4月1日時点での最終的な就職率は、昨年の96.7%を上回り、調査開始以来の過去最高だった2008年春の96.9%をも超える可能性が高まっています。
■企業収益が2014年度から2年連続で過去最高益を更新する見通しなど、順調な拡大を示しており、企業の採用意欲の高まりが反映されています。
【ポイント2】女子と理系が内定率は優勢
地域別では関東、中部が高い
■項目別に見ると、男女別では、女子の内定率が89.3%(前年同期比1.0ポイント上昇)と、男子の86.5%(同1.2ポイント上昇)を例年通り上回っています。また、理系文系別では理系が90.2%(同1.5ポイント上昇)と文系の87.3%(同1.1ポイント上昇)を上回っています。
■地域別では、関東の91.8%(前年同期比0.3ポイント上昇)が最高で、次いで中部が87.9%(同3.4ポイント上昇)と続き、最低は中国・四国の80.1%でした。
【今後の展開】2017年春の新卒採用も好調続く
■非製造業の採用意欲が高い
既にスタートしている2017年春の新卒採用も順調な見込みです。日経新聞社の調査によれば、主要企業の大卒採用数は、今春に比べ10.7%増加する見通しです。世界景気の減速懸念や資源安などから、製造業の一部には採用を手控える動きが見られるものの、小売りやサービスなど非製造業の採用意欲が旺盛のようです。
■新入社員は「ドローン型」
日本生産性本部が毎年発表している、今年の新入社員のタイプは、「ドローン型」となりました。強い風(就活日程や経済情勢の変化)にあおられたが、自立飛行を保ち目的地に着地(希望の内定を確保)できた。技術革新(スキルアップ)により、様々な場面での貢献が期待できる、というのが理由です。ドローン君達の今後の健闘を期待したいものです。
(2016年3月28日)
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