米国の雇用統計(2016年1月)~雇用は順調に拡大、失業率は5%割れ~

2016/02/08

米国の雇用統計(2016年1月)~雇用は順調に拡大、失業率は5%割れ~

【ポイント1】雇用者数は15.1万人増

天候要因により、やや下振れ
■2016年1月の非農業部門雇用者数は前月比15.1万人の増加となり、市場予想(ブルームバーグ集計)の同19.0万人増を下回りました。

■暖冬の影響で昨年10月~12月の雇用が上振れした反動とみられます。雇用の増加ペースは3カ月移動平均で+23.1万人と、+20万人超の水準を維持しています。

■業種別では、製造業の増加ペースが加速したのに対し、天候の影響を受けやすい建設業が鈍化、同じく運輸・倉庫は減少に転じました。

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【ポイント2】失業率は5%割れ

賃金上昇率は前年比2.5%増
■一方、失業率は前月の5.0%から4.9%に低下しました。景気拡大により労働供給(労働力人口)は大幅に増えましたが、それを上回るペースで労働需要(就業者数)が増加したためです。内容の伴った「質の良い」低下といえます。

■賃金上昇率は前月比+0.5%となりました。前年同月比では+2.5%と、前月の同+2.7%から鈍化しましたが、労働需給が改善を続けていることを踏まえると、賃金上昇率は今後、底堅く推移すると見られます。

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【今後の展開】利上げ継続だが、そのペースは緩やかなものとなる見込み

■5%を下回る失業率の水準は、米国が完全雇用の状態にあることを示すものです。これを背景に2016年も利上げは継続されると予想されます。

■ただし、物価が低位で安定していること、足元の賃金上昇率が依然として低いことなどから、利上げのペースは緩やかなものとなる見込みです。

(2016年2月8日)

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