豪中銀、政策金利を据え置き
豪中銀、政策金利を据え置き
【ポイント1】過去最低の2%を維持
市場予想通りの決定
■オーストラリア準備銀行(RBA)は2日、今年最初の政策会合で、政策金利を2.00%に据え置くことを決定しました。ブルームバーグ社の集計によると、29名のエコノミストのうち28名が据え置きを、残りの1名が0.25%利下げをそれぞれ予想していました。
■物価については、賃金の伸びや海外の物価が抑えられる状況が続くため、今後1年~2年は低位にとどまる、との見方が示されました。
【ポイント2】利下げの可能性を残す
発表後の豪ドルはやや軟調な動き
■15年12月の失業率は5.8%と、直近のピーク(15年7月6.3%)から下落傾向にあり、また、消費者物価指数の上昇率は低位ながら上向きつつあります。こうしたことから、利下げ観測はやや後退しています。ただしRBAは今回の声明で、最近の金融市場の混乱が内外の需要を弱める可能性に言及し、低インフレ下で必要な場合はさらなる緩和の余地もあるとしました。
■今回の声明発表後、豪ドルは小幅ながら軟調な動きとなっています。
【今後の展開】政策金利は据え置き、日銀の追加緩和もあり豪ドルは底堅い推移へ
■豪州の景気については、設備投資の不振を、利下げ効果による個人消費と住宅投資の拡大で吸収し、緩やかな回復が見込まれます。賃金の伸び悩みや資源価格の下落などから、インフレは当面、低位で推移する見通しです。
■緩やかな景気回復と低インフレの持続により、RBAは当面政策金利を据え置くとみられます。一方日銀は、マイナス金利を導入し強力な金融緩和を進める方針です。日銀の追加緩和で拡大した日豪金利差は当面継続し、豪ドル円レートを支えそうです。
(2016年2月2日)
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