日本株式市場は再び急落、約4年ぶりの割安さに

日本株式市場は再び急落、約4年ぶりの割安さに

【ポイント1】年初からの下落は14%

世界景気への不透明感が強まる
■20日の日経平均株価は大幅に下落し、日銀が「量的・質的金融緩和」の追加策を発表した2014年10月31日以来の安値となりました。終値は、前日比▲632.18円の16,416.19円でした。

■市場の混乱は、引き続き中国をはじめとした世界景気への不透明感や原油安への不安が背景です。また、リスク回避の動きから円高も進み、企業業績に不透明感が強まっていることも影響しています。

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【ポイント2】原油は28ドル割れ

株価は売られ過ぎ、4年ぶりの割安
■原油価格の下落にも歯止めがかかりません。19日は、IMF(国際通貨基金)が世界経済の成長見通しを下方修正したことに加えて、IEA(国際エネルギー機関)の月報で原油の供給過剰が指摘され、需給悪化懸念が改めて強まりました。日本時間20日16時時点の原油先物価格(WTI)は1バレルあたり27.6ドルと2003年9月以来の安値となっています。

■株式市場はリスク要因を過度に織り込んでいると見られ、売られ過ぎや割安さを示す指標が目立っています。東証1部の騰落レシオは、売られ過ぎとされる70%を、1月7日以降続けて下回っています。日経平均株価のPER(株価収益率)は、20日に17.3倍となり2011年末以来約4年ぶりの割安さを示しています。

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【今後の展開】リスク要因を過度に織り込み、割安な指標もあり徐々に安定化へ

■中国の景気は、既に不動産投資に上向きの兆しが見られるうえ、金融緩和などの政策余地もあり、徐々に安定化に向かう見通しです。原油先物の投資家ポジションや原油掘削施設稼働数の減少から原油価格は底入れを探る展開が予想されます。

■主要国で金融緩和が進められており、危機的な状況に際しては追加の政策余地もあります。日本企業の業績は、円高による下方修正があったとしても、2016年度に向け過去最高益を更新する見込みであり、市場は安定化へ向けた展開が予想されます。

(2016年1月20日)

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