米国の「年末商戦」は堅調(米国)

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米国では、11月下旬の感謝祭翌日から12月24日のクリスマス・イブまでの期間を「年末商戦」と呼びます。最近ではセールの開始日が前倒しされる一方、クリスマス後も年末までセールが実施されることから、11月~12月の2カ月を「年末商戦」と呼ぶことも多いようです。小売業者にとっては、この期間だけで年間売上高の約20%をあげる書き入れ時ですが、昨年の「年末商戦」は堅調だったようです。

【ポイント1】2015年の「年末商戦」は堅調

暖冬の影響でアパレルなど季節商品の売り上げは伸び悩む
■全米小売業協会(NRF)によれば、2015年の「年末商戦」売上高は6,261億ドル、前年同期比+3.0%の増加となりました。

■昨年実績の同+4.1%、NRFによる事前予想の同+3.7%には届かなかったものの、近年稀にみる暖冬だった影響でアパレルをはじめとする季節商品の売り上げが振るわなかったこと、商戦の最初から最後まで大幅な値引きが実施されていたことなどを踏まえると、「堅調」だったと評価できそうです。

■一方、商戦期間中のオンライン売上高は同+9.0%の1,050億ドルとなり、NRFの事前予想である+6%~+8%を上回りました。

【ポイント2】12月の小売売上高は伸び悩み

ただし、消費を取り巻く環境は良好
■小売売上高全体で見ると、昨年12月は前年同月比+2.8%、自動車を除くと同+2.0%と伸び悩みました。やはり暖冬と値引きが、売上高に影響したようです。

■もっとも、消費を取り巻く環境は、決して悪くありません。何よりも雇用者数が月平均+30万人近いペースで増加しています。失業率は5.0%まで低下しました。消費マインドも良好なことから、今後、消費の勢いは強まると予想されます。

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【今後の展開】米国経済は拡大基調を維持

緩やかな利上げ局面を迎える見通し
米経済は個人消費を軸に緩やかな拡大を維持する見通しです。物価の低位安定を考え合わせると、緩やかなペースでの利上げが継続されると予想されます。

(2016年1月19日)

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