「今年の漢字」は“安”(日本)
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「今年の漢字」は、公益財団法人日本漢字能力検定協会(以下、漢検)が毎年年末に発表するその年の世相を表す一文字の漢字です。漢検が全国から候補を募集し、応募数1位の漢字を京都の清水寺で発表します。1995年から続いており、社会、経済、政治などの世相を振り返る年末の風物詩になっています。「今年の漢字」は、漢検の登録商標です。 |
【ポイント1】“安”倍政権の下、“安”全保障関連法案が採決された年
テロ事件などで不“安”、メーカーの不正で暮らしの“安”全が揺らいだ年
■今年は全国から129,647票の応募があり、5,632票を獲得した“安”が1位になりました。 “安”倍内閣の下で、“安”全保障関連法案が審議されましたが、与野党が対立し、国民の関心が高まったことが背景です。
■この他にも、イスラム過激派による邦人人質事件、パリの同時多発テロ事件など、人々の“安”全が脅かされる事態が続いたこと、さらにはマンションで杭打ちメーカーのデータ改ざんや海外自動車メーカーの排ガス規制に関する不正など、暮らしに関連するものの“安”全を揺るがす事件が続いたことも選出の理由にあげられています。お笑いタレントの「“安”心して下さい、穿いてますよ。」が人気を博したことも理由の一つのようです。
【ポイント2】2位は“爆”
“爆”買いと“爆”発が背景
■2位には4,929票を集めた“爆”、3位には4,556票で“戦”が選ばれました。
■“爆”は訪日外国人観光客の“爆”買い、各地の火山の“爆”発、“爆”破テロなどが理由です。“戦”に関しては“戦”後70年の節目の年にあたること、安保法案の採決をめぐり、国を二分する“戦”が見られたなどが理由です。4位以下には“結”、“五”、“賞”などがランクされています。
【今後の展開】2016年は伊勢志摩サミット、リオ五輪開催、米大統領選など
■2016年の漢字は?
2016年の「今年の漢字」には何が選ばれるでしょうか。大きなイベントとしては、5月の伊勢志摩サミット、8月にリオ五輪、11月には米国の大統領選挙が予定されています。過去の例を見ると、五輪関連では2000年のシドニー五輪の“金”メダルラッシュ、2013年の東京五“輪”開催決定が選ばれています。
■“安”らかな年に
来年には、2020年の東京五輪開催に向けて関連施設の建設がいよいよ開始される見通しで、景気の下支えになりそうです。また、米大統領選の年は株価が高いとの経験則もあり、注目されます。テロなどの事件や災害に関連した漢字ではなく、“安”らかな漢字が選出される年を望みたいものです。
(2015年12月17日)
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