世界の「投信マネー」~11月は欧州株式の流入超が継続~

世界の「投信マネー」~11月は欧州株式の流入超が継続~

【ポイント1】株式は欧州への流入が堅調

日本は2カ月連続の流出超
■EPFR グローバル(*)による世界の「投信マネー」で11月までの株式ファンドを見ると、基調として流入超が続いているのは、欧州のみとなりました。10月に15カ月ぶりに流入超に転じたASEAN4は2カ月連続の流入超ですが、額は縮小しています。一方、日本が2カ月連続で流出超となりました。先進国市場で年初来の株価上昇率を見ると、日本株の戻りが堅調で、利益確定の動きが強まったと思われます。同じく堅調な戻りを記録しているユーロ圏株式は、追加緩和の期待が強まったことで流入超が継続していると考えられます。

 

(*)EPFR グローバル:米国マサチューセッツ州に本社を置く金融商品の調査会社。2015年10月末現在、24.8兆米ドル規模の世界のファンドの資金フローデータを持つ。

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【ポイント2】債券は出入りの激しい展開

日本は少額ながら流入超継続
■ASEANは10カ月ぶりに流出超に転じました。米国は、利上げの可能性が遠のいたと見られた10月に大幅な流入超となった後、利上げの可能性が高まった11月は再び流出超に転じるなど、利上げへの思惑に振られ、出入りの激しい展開となりました。

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【今後の展開】欧米金融政策を見極める展開

■欧州株式には安定した資金が流入しており、ECBの12月の追加緩和は前向きに評価されているようです。一方、GEMの債券の流出超過が6カ月間続いており、新興国市場は依然安定を取り戻せていません。米国の利上げについては、12月開始の可能性が高まっています。世界の投信マネーは、引き続き欧米の金融政策をにらむ展開となりそうです。

(2015年11月30日) 

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