米国のISM製造業景況感指数(2015年10月)~製造業の底入れを示唆~

米国のISM製造業景況感指数(2015年10月)~製造業の底入れを示唆~

【ポイント1】総合指数は50台を維持

生産、新規受注、入荷遅延が反発
■10月のISM製造業景況感指数は、総合指数が50.1ポイントとなりました。前月の50.2ポイントから低下しましたが、好不況の分岐点となる50ポイントの水準は維持しました。

■内容を見ると、総合指数を構成する5指数のうち、需要動向を示す新規受注、生産のほか入荷遅延が前月から上昇しました。低下したのは雇用、在庫でした。

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【ポイント2】需要の回復を示唆

輸出の持ち直しによる
■新規受注、生産、入荷遅延の各指数の反発と在庫指数の低下は、製造業の循環が底を打った可能性を示唆するものです。

 ■中国や欧州の製造業購買担当者指数(PMI)が下げ止まってきたことを合わせて考えると、個人消費を軸とする内需の堅調さに加え、輸出も持ち直してきたことが背景にあると見られます。製造業の雇用調整も今後、一巡すると予想されます。

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【今後の展開】製造業の活動は年末にかけて上向く見通し

■9月の製造業生産は前月比▲0.1%、製造業受注は同▲1.0%と、ともに2カ月連続の減少となりました。中国経済の鈍化等による輸出の伸び悩みが原因と考えられます。

■ただ、利下げ等の景気刺激策の効果で中国経済は今後、回復に向かう見通しです。今回のISM製造業指数の動きと合わせて考えると、製造業の生産は年末にかけて上向くと予想されます。

(2015年11月4日) 

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