女性の「労働力人口」の割合が上昇(日本)
<今日のキーワード> 女性の「労働力人口」の割合が上昇(日本)
一般に、女性が結婚や子育ての時期にいったん職を離れ、子育てが落ち着いた時期に再び職に就く傾向が指摘されています。総務省統計局の「労働力調査」で女性の年代別の「労働力人口(就業者+求職中の失業者)」の人口割合を見ると、35歳~44歳の年代で低くなり、これがアルファベットのMのように見えることから、「M字カーブ」と呼ばれています。近年、この割合が上昇し、「M字」の中央のへこみが浅くなりつつあります。 |
【ポイント1】25歳以上で女性の「労働力人口」の割合が上昇
アベノミクスは、女性の労働力活用などでGDP600兆円を目指す
■9月に安倍首相が打ち出したアベノミクスの「新3本の矢」では、その1本目の矢として「GDP600兆円」の目標が掲げられ、「希望を生み出す強い経済」を実現するとしています。そのため、女性や高齢者などの雇用拡大を本格化するとしています。
■女性の「労働力人口」の割合は、25歳以上の年代で上昇傾向にあります。特に35歳~44歳の年代の上昇幅が大きく、「M字」の度合いが薄まりつつあります。
【ポイント2】水準はまだ低い
男性は95%超
■女性の「労働力人口」の割合は、この10年間に大きく上昇しました。特に、25歳から54歳では、いずれの年代でも70%を越えています(2014年度)。ただし、上昇したとはいえ、男性のこの割合が95%を超えていることと比較すると、まだ上昇の余地があります。
■女性の就業者の絶対数を見ると、「M字」のへこみの35歳~44歳の年代で、2014年度までの5年間に約56万人増加しています。同年代の人口(同じく5万人増の910万人)から計算すると5年間で、女性の人口の6%以上の就業者が増えたことになります。
【今後の展開】企業の取り組みが、女性労働力拡大のカギ
■企業の取り組みが進む
働く子育て世代が増加している背景には、働き方が多様化していることに加え、大手企業を中心に雇用制度面や育児支援などでの取り組みが進んでいることもあります。
■女性のチカラで経済活性化へ
具体的には、離職後の復帰がしやすくなる雇用制度の拡大に加え、企業が自ら保育施設を設けるなどの取り組みも注目されます。女性のチカラで経済の活力が戻ることが期待されます。
(2015年11月4日)
印刷用PDFはこちら
→今日のキーワード 女性の「労働力人口」の割合が上昇(日本)
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会