世界の「投信マネー」~ASEAN、米国の株式ファンド、米国債ファンドが流入超に~

世界の「投信マネー」~ASEAN、米国の株式ファンド、米国債ファンドが流入超に~

【ポイント1】 株式は米国、中国、ASEANが流入超に転じる

インド、欧州の流入超は継続
■EPFR グローバル(*)による世界の「投信マネー」で10月までの株式ファンドを見ると、インドと欧州への流入傾向が続く中、米国、中国、ASEANが流入超に転じました。ASEANの流入超は昨年7月以来15カ月ぶりです。中国が10月に追加の金融緩和を実施したことで、今後、世界的に景気回復への期待が持ち直し、株式ファンドへの資金流入傾向が強まるか注目されます。一方、日本が11カ月ぶりに流出超に転じました。堅調な企業業績が見込まれるなか、今後、流入傾向が復活することが期待されます。

(*)EPFR グローバル:米国マサチューセッツ州に本社を置く金融商品の調査会社。2015年9月末現在、23.8兆米ドル規模の世界のファンドの資金フローデータを持つ。

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【ポイント2】債券はインドの流入超が復活

ASEANの流入超は継続
■インドは、9月に比較的大きな流出超の後、小幅ながら流入超が復活しました。また、ASEANの流入超が継続しており、GEM(世界新興国市場)の流出超が続いているなかで、アジア関連債券ファンドへの流入傾向が続いています。一方、米国は比較的大きめの流入超となりました。9月の利上げ見送り以降の国債利回り低下は、10月のFOMC後反転しており、資金フローにも変化があるか注目されます。

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【今後の展開】アジアへの流入が続くかに注目

■12月には、ECBの追加緩和、米国の利上げ開始の可能性が高まっています。来年1月には日銀が追加緩和に踏み切る可能性もあります。主要国の金融政策変更のタイミングがこれまでより想定しやすくなったとの見方もあり、リスクの選好度が改善する可能性もあります。欧米株式などへの流入に加え、アジアの株式・債券への流入が続くか注目されます。

(2015年11月2日) 

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