「日銀政策委員」の顔ぶれ(日本)
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日銀には最高意思決定機関として政策委員会が設置されており、金融政策の決定に加え、金融政策以外の業務(経営戦略上の重要事項)の決定が行われます。政策委員会のメンバーである政策委員は、総裁1名、副総裁2名、審議委員6名の合計9名で構成されます。足元では日銀の追加緩和期待が高まっており、改めて各政策委員の考え方を整理しておくことは、今後の金融政策を見通す上で有益と思われます。 |
【ポイント1】総裁・副総裁以外の6名の審議役は多様な構成
学者、民間企業・金融機関の役員、民間エコノミストなど
■現在、日銀総裁は黒田東彦氏、副総裁は岩田規久男氏と中曽宏氏が務めています。6名の審議委員について日銀法では「経済又は金融に関して高い識見を有する者、その他の学識経験のある者」と定められており、実際に学者、民間企業・金融機関の役員、民間エコノミストなど多様な構成となっています。
【ポイント2】緩和スタンスはまちまち
積極・中立・慎重派は各3名
■9名の政策委員について金融緩和に関するスタンスをまとめると図表2の通りになります。2014年10月に追加緩和を提案した総裁・副総裁は積極派に分類されます。これに対し、追加緩和に反対票を投じた石田委員、佐藤委員、木内委員は慎重派に分類されます。
■白井委員は当時、追加緩和に賛成票を投じましたが、物価目標の達成時期は「2016年度前半頃」から遅れるとの見方を示しています。また原田委員と布野委員には比較的バランスのとれた発言がみられることから、この3名は中立派に分類されます。
【今後の展開】10月30日の追加緩和は見送りの可能性
■市場では10月30日に追加緩和が決定されるとの見方も少なくありません。ただ国内の個人消費に明るい兆しが見え始めていることや、ドル円相場が安定していること、また緩和に慎重もしくは中立なスタンスの政策委員が過半数を占めることなどから、追加緩和が急がれる理由は少ないように思われます。
(2015年10月14日)
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