FOMCメンバーの政策金利予想(米国)
<今日のキーワード> FOMCメンバーの政策金利予想(米国)
米国の中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)は、毎年3月、6月、9月、12月に、連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーによる米国経済と政策金利の見通しを公表しています。FRBの金融政策に対する不透明感が金融市場の動揺の要因にもなっており、FOMCメンバーの政策金利見通しへの注目度が極めて高い状況です。 |
【ポイント1】政策決定の投票権を持つメンバーは、「ハト派」が多い
「ハト派」5名、「中立」4名、「タカ派」1名
■2015年のFOMCで投票権を持つメンバーは、議長と副議長、そして現時点で3名の理事に、ニューヨーク、シカゴ、リッチモンド、アトランタ、サンフランシスコの地区連銀総裁を加えた、合計10名です。政策金利の見通しではFOMCメンバーの名前が示されないため、誰がどういう予想をしたのかについては明らかではありません。
【ポイント2】追加緩和の予想も
メンバーの間で温度差
■9月の見通しでは、投票権を持たないメンバー7名を含む17名のうち、年内利上げ開始が適切と考えるメンバーは13名でした。また、2015年末におけるフェデラルファンド(FF)金利の、それぞれの予想水準が「点(ドット)」で示されており、なかには、もう一段の金融緩和を予想するメンバーもいます。
■これは8月に利下げの可能性も示唆したミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁と推測されます。
■対照的に、2015年末のFF金利を0.875%と予想した極めてタカ派的なメンバーは、9月FOMCで政策金利の据え置きに反対票を投じ、利上げを主張したリッチモンド連銀のラッカー総裁とみられます。
【今後の展開】弱い雇用統計で年内利上げ観測が後退
■9月のFOMCでは、イエレン議長をはじめ投票権を持つ主要ハト派メンバーの予想に従い、利上げは年内1回、12月に行われる可能性が高い情勢でした。ただし、2日発表の雇用統計が弱い内容となったため、年内利上げ観測は大きく後退しました。引き続き、米国の利上げ時期への思惑に注目です。
(2015年10月6日)
印刷用PDFはこちら
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会