世界の「投信マネー」~9月は株式が日欧、債券が米国・アジアに集中~
世界の「投信マネー」~9月は株式が日欧、債券が米国・アジアに集中~
【ポイント1】株式の日欧集中に変化なし
インドは2カ月連続の流出超
■EPFR グローバル(*)による世界の「投信マネー」で9月(第3週分)までの株式ファンドを見ると、10カ月連続で欧州(除く英国)、日本、4カ月連続で英国が流入超となりました。特に強力な金融緩和を進める日本と欧州(除く英国)に資金流入が集中しています。一方新興国の流出超の流れに大きな変化はありません。
(*)EPFR グローバル:米国マサチューセッツ州に本社を置く金融商品の調査会社。
2015年8月末現在、24.2兆米ドル規模の世界のファンドの資金フローデータを持つ。
【ポイント2】債券は米国に回帰か
ASEAN、インドは流入超継続
■日本が少額とはいえ9カ月ぶりに流出超に転じた一方、米国が流入超に転じました。米国の流入額は、7月以降では比較的大きく、米国回帰の兆しがうかがわれます。
■新興国では、ASEANとインドが流入超です。
【今後の展開】金融政策を意識した流れに
■9月第3週(17日~23日)は、日銀の会合(14日~15日)、米連邦公開市場委員会(FOMC、16日~17日)の後であったことから、投信マネーの動きが注目される週でした。9月第3週に限ってみれば、株式ファンドでは、資金の流出入に大きな変化はありませんでした。しかし、債券ファンドでは、①日本が9月第1週に28週ぶりの流出超、②米国が4週連続の流入超となるなど、金融政策への思惑(日本は追加緩和見送り、米国は利上げ見送り)を織り込むような動きが見られました。今後も、金融政策に対する期待を反映して投信マネーの動きが活発化する傾向が続きそうです。
(2015年9月28日)
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