「FF金利先物」とは(米国)

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フェデラルファンド(FF)金利先物(30 Day Federal Funds Futures)は、米連邦準備制度理事会(FRB)の誘導目標であるFF金利を参照する金融派生(デリバティブ)商品で、シカゴ商品取引所(CBOT)に上場されています。米政策金利の将来の水準を想定して取引されるため、金融政策に関する市場の見通しを比較的容易に確認することができます。

【ポイント1】先物取引は将来の価格を想定して売買する取引

FF金利先物はFF金利の将来の水準を想定

■先物取引とは、将来の予め定められた期日(限月)に、特定の商品(原資産)を現時点で取り決めた価格で売買することを約束する取引です。FF金利先物の場合、36歴月まで毎月が限月となり、各限月における日々のFF実効金利を30日ベースで平均したものが原資産となります。実際の取引は価格で行われ、例えばある限月のFF実効金利が平均で2%になると予想されれば、取引価格は98(=100-2)となります。

【ポイント2】利上げ確率が計算可能

9月利上げ確率は26%程度
■9月9日における9月限月の価格は99.8325で、金利は100-99.8325=0.1675%となります。これらの数字に基づき市場が織り込む政策変更の確率が計算されます。

■CBOTのデータによれば、9月16、17日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)でFF金利の誘導目標が0.25%~0.50%に引き上げられる確率は、26%程度とみられます。

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【今後の展開】米利上げの不透明感からFF金利先物の注目度は高まろう

■9月の利上げ確率は低下傾向にある
FF金利先物の取引価格は、米金融政策の判断に影響を及ぼす材料次第で大きく変化するため、市場が予想する利上げ確率も大きく変化します。9月の利上げ確率の推移をみると、8月以降の世界的な株安を受け、低下傾向にあることが分かります。

■FF金利先物は市場期待を容易に把握可能
FF金利先物は、これだけで金融政策の先行きを判断すべきではありませんが、市場の期待を容易に把握できる有益な指標の1つです。米利上げに関する不透明感が強いため、FF金利先物の注目度は今後ますます高まると思われます。

(2015年9月11日)

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