豪中銀、4会合連続の政策金利据え置き
豪中銀、4会合連続の政策金利据え置き
【ポイント1】過去最低の2%に据え置き
インフレ見通しも維持
■オーストラリア準備銀行(RBA)は1日、政策金利を2.00%に据え置くことを決定しました。ブルームバーグ社の集計によると、27名のエコノミスト全員が据え置きを予想していました。
■RBAは、前回会合同様、今後の経済や金融環境を見て現状の金融政策が適切か判断していくとしています。
■インフレについては、経済に余剰な生産力が存在するため、多少の豪ドル安でも、「向こう1~2年はインフレ目標に沿う」との予想が維持されました。
【ポイント2】政策発表後、豪ドル安へ
豪ドル高の調整はほぼ完了
■豪ドル円レートは政策発表直前に86.5円近くまで上昇しましたが、「金利据え置き」が発表されると、85.5円台まで下落しました。
■RBAは、前回の会合で豪ドル高の修正が進んだことを示唆しました。今回は為替について特段のコメントはなく、豪ドル高の調整はほぼ完了したと見ているようです。
【今後の展開】政策金利は当面据え置き、豪ドルは徐々に底堅い推移へ
■景気は、これまでの利下げ効果などから、消費と住宅投資がけん引し緩やかに回復すると予想されます。
■RBAは、前回会合の議事録で、「トレンドを下回る経済成長率は今後、緩やかに加速し、2017年に3%を上回る」と見通しています。今回もこの見方が踏襲されたと考えられます。
■インフレは、失業率が高水準なことや資源価格の下落などから当面低位で推移する見込みです。
■緩やかな景気回復と低インフレの持続により、過去最低の政策金利は当面据え置かれそうです。
■豪ドル円レートは、日銀の金融緩和を背景に日豪金利差が維持されていることなどから、徐々に底堅い推移になると思われます。
(2015年9月1日)
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