世界の「投信マネー」~8月は日本、欧州の株式ファンドに資金が集中~

世界の「投信マネー」~8月は日本、欧州の株式ファンドに資金が集中~

【ポイント1】株式ファンドは日欧に集中

インドは昨年5月以来の流出超

■EPFR グローバル(*)による世界の「投信マネー」で8月(第4週分)までの株式ファンドを見ると、9カ月連続で日本、欧州(除く英国)、3カ月連続で英国がそれぞれ流入超となりました。米国は流出超が拡大しており、日本と欧州に資金の流入が集中しています。
■新興国では、インドが昨年5月以来の流出超に転じました。

 (*)EPFR グローバル:米国マサチューセッツ州に本社を置く金融商品の調査会社。
      2015年7月末現在、25.2兆米ドル規模の世界のファンドの資金フローデータを持つ。

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【ポイント2】債券は日本とASEANの流入が続く

インドも4カ月連続の流入超

■債券ファンドは、欧州(除く英国)がギリシャ問題の落ち着きから2カ月連続の流入超となりました。米国は再び流出超に転じました。
■新興国では、ASEANとインドの流入超が続いています。

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【今後の展開】先進国中心の流入超が継続

■8月第4週(20日~26日)は、世界同時株安となり、総じて新興国ファンドの流出超、先進国ファンドの流入超が拡大しました。ただ、先進国株式ファンドは、まちまちの動きでした。欧州が、週次では今年5月中旬以来の流出超に転じたほか、米国の流出額が第3週の▲66億ドルから▲123億ドルに大きく拡大しました。逆に、日本は第3週の+9億ドルから第4週は+33億ドルと流入超過額が増加しました。
■中国が金融緩和政策を強化したことや米国の景気指標に明るさが増したことなどで、世界の株式市場は落ち着きを取り戻し始めました。株式のフローでは欧州(除く英国)、日本を中心とした流れが続くと思われますが、年後半の世界経済の緩やかな成長期待を背景に、再び投資対象市場が拡大するかが注目されます。

 (2015年8月28日) 

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