主要国のリート市場の最近の動向(7月)~ギリシャ情勢の落ち着きと国債利回りの低下を好感~
主要国のリート市場の最近の動向(7月)~ギリシャ情勢の落ち着きと国債利回りの低下を好感~
【ポイント1】ギリシャ情勢の落ち着きなどを好感
為替要因は小幅にマイナス
■7月のグローバル・リート市場は、ギリシャ情勢が一旦落ち着いたことや主要国の国債利回りが低下したことなどから、円ベースで+3.9%と上昇しました。
■為替市場では、米ドルは年内の利上げが意識され、欧州通貨はギリシャ情勢が一旦落ち着いたことから、円に対して上昇しました。一方、豪州やカナダなどの資源国通貨が資源価格の下落などにより円に対して下落したことから、為替要因は全体では小幅にマイナス寄与となりました。
【ポイント2】欧米市場は反発
シンガポール市場は下落
■各地域を現地通貨ベースで見ると、米国市場は、資源価格の下落などからインフレ期待が後退し、国債利回りが低下したことを受け、上昇しました。
■欧州市場は、ギリシャ情勢が一旦落ち着いたことや国債利回りが低下したことなどから、上昇しました。
■豪州市場は、住宅市場の底堅さや国債利回りの低下などが好感され、上昇しました。
■シンガポール市場は、4-6月期のGDP成長率が市場予想を下回り、景気減速懸念が強まったことなどが嫌気され、下落しました。
【今後の展開】相対的に高い配当利回りに支えられ、リート市場は底固い展開へ
■中国は景気減速懸念が強まり、中国人民銀行(中央銀行)は8月11日、12日の2日連続で人民元を切り下げました。景気のてこ入れを図る狙いもあると見られますが、輸出の回復につながるには時間を要すると見られます。中国景気の先行きに対する警戒感が残り、当面はリスク回避の動きが強まることも想定されます。
■一方、今年中に見込まれる米国の利上げ局面では、物価上昇が緩やかとなる見込みから、国債利回りの上昇も緩やかなものにとどまり、リート市場への影響は限定的となりそうです。
■グローバル・リート市場は、相対的に高い配当利回りに支えられ、底堅い展開となることが期待されます。
(2015年8月13日)
印刷用PDFはこちら→
http://www.smam-jp.com/market/report/marketreport/__icsFiles/afieldfile/2015/08/13/news150813re.pdf
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会