「夏休みの旅行」も国内人気が続く(日本)
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大手旅行会社では、毎年アンケート調査と予約状況などを基に、夏休みの旅行動向を推計し、発表しています。その時の景気動向が反映され、景気を読み解く判断材料にもなります。今年は、9月に2009年以来となる「シルバーウィーク」を控え、9月までを「夏休みの旅行」期間ととらえる人も多そうです。 |
【ポイント1】ゴールデンウィークに続き、国内増加、海外減少
海外は、円安に加え、国際情勢と感染症が影響
■大手旅行会社JTBが今月2日に発表した調査では、7月15日~8月31日に1泊以上の旅行に出かける旅行者の総数は、前年比+0.1%の7,816万人と、過去最高だった2013年に次ぐ水準となる見込みです。国内旅行者数が同+0.2%の7,561万人と高水準が見込まれる一方、海外旅行者数は同▲1.9%の255万人と減少が見込まれています。昨年に比べて円安が進行していることに加え、国際情勢や韓国などでの感染症の影響も指摘されています。
【ポイント2】旅行消費額は内外ともに減少
旅行支出の増加は今後に期待
■旅行消費額は、国内が前年比▲0.2%の2兆6,237億円、海外が同▲1.3%の6,413億円の見込みです。ガソリン代や燃油サーチャージが下がっている一方、日用品の値上がりなどもあり、賃金が増えているほどには旅行支出の勢いが盛り上がっていないようです。
■ただし今後の支出意欲は高いことがうかがわれます。JTBの同じ調査によると、「旅行支出に対する意向」は、「支出を増やしたい」が前年から増加し、逆に「支出を減らしたい」が減少しました。賃金の増加と景況感の改善で、今後旅行支出が本格的に回復することが期待されます。
【今後の展開】消費者のマインドが改善、本格的な消費回復に期待
■今年は、シルバーウィークに旅行需要が分散
JTBの国内・海外旅行の予約状況によると、9月のシルバーウィーク(9月19日~23日)の旅行は、前年の同じ時期に比べて大幅に増加しているようです。前述の意向調査では、「旅行に行かない理由」として、「夏休み以外の時期に旅行する」が、回答の中では最も増えました。9月までをまとめてみれば、夏休みの旅行需要は堅調と言えそうです。
■本格的な消費回復への期待が高まる
日本人による国内旅行者の増加と、円安などによる訪日外国人旅行者の大幅な増加は、国内消費の本格的な回復を後押しする要因として期待されます。賃上げの傾向が続く見込みも消費者マインド改善の背景となり、本格的な消費回復への期待が高まります。
(2015年7月21日)
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