豪中銀、2会合連続の政策金利据え置き
豪中銀、2会合連続の政策金利据え置き
【ポイント1】過去最低の2%に据え置き
インフレ見通しも維持
■オーストラリア準備銀行(RBA)は7日、政策金利を2.00%に据え置くことを決定しました。ブルームバーグ社の集計によると、27名のエコノミスト全員が据え置きを予想していました。
■RBAは、前回会合同様、今後の経済や金融環境を見て現状の金融政策が適切か判断していくとしています。
■インフレについては、労働コストの上昇が非常に緩慢なため、「向こう1~2年はインフレ目標に沿う」との予想が維持されました。
【ポイント2】為替市場への影響は限定的
豪ドル高へのけん制姿勢を維持
■政策発表後の豪ドル円レートの反応は限定的で、本日朝からの91円台後半のレンジを中心とした取引に大きな変化は見られません。足元の為替市場では、ギリシャ問題の不透明感や中国の景気減速懸念などが材料となり、リスク回避の円高豪ドル安が進んでいます。
■RBAは、原油や鉄鉱石などの主要な資源価格の下落に照らせば、「豪ドルにはまだ下落余地があり、下落する必要がある」とし、引き続き、豪ドル高への警戒姿勢を維持しています。
【今後の展開】政策金利は当面据え置き、豪ドルは徐々に底堅い推移へ
■景気は、これまでの利下げ効果などから、消費と住宅投資がけん引し緩やかに回復しそうです。RBAは、前回会合の議事録で、景気は過去のトレンド成長を当面下回るが、「2016年前半に向け上向く」と見通しています。今回もこの見方が踏襲されたと見られます。
■インフレは、失業率が高水準なことや資源価格の下落などから当面低位での推移が見込まれます。
■緩やかな景気回復と低インフレが見込まれ、過去最低の政策金利は当面据え置かれそうです。
■世界的な景気拡大を背景とした企業収益の拡大や豪州の緩和的な金融環境に支えられ、株式やリートは底堅く推移しそうです。
■豪ドル円レートは、日銀の金融緩和を背景に日豪金利差が維持されていることなどから、徐々に底堅い推移になると思われます。
(2015年7月7日)
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