日本株、ギリシャ不安で大幅下落

<日本株、ギリシャ不安で大幅下落>

【ポイント1】 一時600円超の下げ、2万円台はキープ

米ドル円レートは円高へ

■29日の日経平均株価は、前日比▲596.20円の20,109.95円と大幅に下落しました。ギリシャの債務不履行(デフォルト)懸念が強まったことで、リスクを回避する売りが優勢となりました。円高が進行したこともあり、下げ幅は一時600円を超えました。

■米ドル円レートは、リスクを回避する動きが強まり円が買われ、一時122円台前半まで円高が進みました。

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【ポイント2】デフォルトのリスクが高まる

国民投票の結果が注目される

■明日、30日には、ギリシャは国際通貨基金(IMF)への約15億ユーロの返済期限を迎えます。支払いが滞った場合は、債務不履行(デフォルト)となり、市場が再び不安定化することも想定されます。

■また、7月5日の国民投票で、EUが示した財政改革案を受け入れないという結果になれば、ユーロ圏離脱の可能性も高まります。予断を許しませんが、ユーロ圏を離脱した場合のギリシャ経済への影響は深刻と見られ、ギリシャ国民の賢明な判断に期待したいところです。財政改革案を受け入れれば、EUとの交渉が再開されると見られ、金融市場に安心感が広がると見られます。

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【今後の展開】 世界的な金融危機へ発展する可能性は限定的

■ ギリシャ情勢の不透明感は残り、週末の国民投票をにらみ、市場が再び不安定化する可能性もあります。仮にデフォルトとなったとしても、ギリシャの債務は公的部門が約7割強を保有していることなどから、世界的な金融危機へ発展する可能性は限定的と見られます。

■ 景気回復と公的年金資金などによる株式需給の下支えもあり、株式市場を取り巻く環境は今後も良好と見られます。ギリシャ問題に落ち着きが見られれば、株価は企業収益拡大に沿った展開に戻ることが期待されます。

 (2015年6月29日) 

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