米国のISM景況感指数(2015年5月)~景気、雇用ともに順調な拡大を示唆~

米国のISM景況感指数(2015年5月) ~景気、雇用ともに順調な拡大を示唆~

【ポイント1】 製造業は前月から上昇

需要が力強く拡大
■5月のISM製造業景況感指数は、総合指数が52.8ポイントとなり、市場予想の52.0ポイントを上回りました。前月の51.5ポイントからは1.3ポイントの上昇となります。総合指数を構成する5指標のうち、新規受注、雇用、入荷遅延、在庫の4指標が前月から上昇し、生産指数のみ低下しました。

■新規受注指数と在庫指数の差をとると、4月の4.0ポイントから4.3ポイントへと小幅ながら拡大しました。需要の拡大に在庫の積み増しが追いつかなくなってきたことを示すものです。今後、増産の動きが強まると予想されます。

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【ポイント2】 非製造業は反落

指数の水準は高い

■5月のISM非製造業景況感指数は、総合指数が55.7ポイントとなりました。市場予想の57.0ポイントおよび前月の57.8ポイントをともに下回りました。

■内訳を見ると、指数を構成する事業活動、新規受注、入荷遅延、雇用の4指数が揃って前月から低下しました。ただし、水準は、いずれの指数も拡大・縮小の分岐点となる50を上回っています。非製造業の活動が順調に拡大していることを示しています。

 

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【今後の展開】 米国の景気、雇用は順調に拡大

■ISMの製造業と非製造業指数を経済の規模を基に合成した指数は、米国経済の活動状況を表していると考えられます。そこで総合指数と雇用指数を合成すると、5月はそれぞれ55.2、54.8ポイントとなりました。4月からはともに低下となりましたが、いずれも50台半ばの水準を維持しました。米国の景気、雇用は順調に拡大していると考えられます。

■米国では生産の増加が雇用・所得の拡大、消費の増加を促し、それが生産のさらなる拡大をもたらすという好循環が保たれています。景気の拡大はしばらく続くと判断してよさそうです。

 (2015年6月5日) 

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