中国の鉱工業生産は2カ月連続プラス(2020年5月)景気は生産主導で4‐6月期以降持ち直しへ
中国の鉱工業生産は2カ月連続プラス(2020年5月)
【ポイント1】鉱工業生産はプラス維持
小売売上高も持ち直し
■中国国家統計局は15日、5月の主要経済指標を発表しました。5月の鉱工業生産は前年同月比4.4%増と2カ月連続でプラスとなり、4月の3.9%増から伸び率が拡大しました。品目別の生産量をみると、自動車が19.0%増、在宅勤務で需要が増えたコンピューターが22.3%増と高い伸びとなりました。新型コロナウイルスの打撃から生産はいち早く回復しています。
■5月の小売売上高は前年同月比2.8%減と、4月の7.5%減から減少率が縮小しました。業種別にみると、新車販売が好調だった自動車関連が3.5%増と前年を上回りました。しかし、飲食業は18.9%減と、4月の31.1%減からは改善したものの、新型コロナの影響が続き、回復が遅れています。
【ポイント2】固定資産投資も改善
不動産開発投資は前年並みに
■1~5月の固定資産投資は前年同期比6.3%減と、1~4月の10.3%減から減少率が縮小しました。内訳をみると、堅調なマンション販売などから、不動産開発投資が前年同期比0.3%減と、ほぼ前年並みまで回復しました。
【今後の展開】生産主導で景気は4‐6月期以降持ち直しへ
■中国経済は新型コロナの影響で1-3月期に深刻な打撃を受けたものの、いち早く感染拡大の封じ込めに成功し、生産主導で徐々に回復しつつあります。ただ、国家統計局は、世界経済が厳しさを増しており、経済運営が多くのリスクと困難に直面していると述べ、消費者の感染に対する警戒心などから、消費の見通しについてやや慎重な見方を示しています。こうした中、弊社は、生産に比べて出遅れている投資と消費が7-9月期に、コロナショック以前の水準(昨年12月時点)を回復すると予想しています。
(2020年6月16日)
印刷用PDFはこちら↓
中国の鉱工業生産は2カ月連続プラス(2020年5月)景気は生産主導で4‐6月期以降持ち直しへ
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会