豪ドル相場は利下げを好感(2020年3月)新型肺炎は豪ドルの不透明要因

2020/03/04

豪ドル相場は利下げを好感(2020年3月)新型肺炎は豪ドルの不透明要因

【ポイント1】豪ドルの下落続く

一時1豪ドル=70円台を割り込む

■豪ドルの対円相場は、1月下旬、中国の新型肺炎感染拡大の影響から下落した後、2月中旬までは総じて横ばいで推移しました。しかし、中国以外の国で新型肺炎感染拡大の報道が相次いだことから、2月下旬以降、市場でリスク回避の動きが急速に強まりました。世界的に株価が急落し、新興国通貨や資源国通貨が売られる中、豪ドルも下落し、一時1豪ドル=69円台をつけました。

【ポイント2】豪州中銀は0.25%利下げ

追加緩和も示唆

■3日、豪州準備銀行(RBA)は政策金利を0.25%引き下げ0.50%としました。新型肺炎感染拡大を受けた速やかな対応が好感され、足元の豪ドルは小幅に反発しました。

■声明では、海外の新型肺炎感染拡大が留学や観光の不振など豪州経済に大きな影響を与えており、1-3月期のGDP成長率は予想を大きく下回ることが指摘されました。新型肺炎の世界的な感染拡大は豪州経済の回復を後ずれさせると予測されるため、利下げが適切であると判断したと述べています。

■RBAはまた、新型肺炎の拡大と影響を注意深く監視し、豪州経済を支えるため金融政策をさらに緩和する用意があると述べています。

【今後の展開】豪ドルは下値を試す展開も中国生産再開で大きく買い戻される見込み

■当面の豪ドルについては下値を試す展開を予想します。中国以外の国への感染拡大が相次いでおり、世界景気への悪影響が懸念されることや、追加緩和期待が強まっていることが引き続き豪ドルへの下押し圧力になる見込みです。但し、豪ドルは中国との繋がりが深く早い段階から下落していたため、中国企業の操業再開の本格化が期待される段階では大きく買い戻されると予想します。

(2020年3月4日)

印刷用PDFはこちら↓

豪ドル相場は利下げを好感(2020年3月)新型肺炎は豪ドルの不透明要因

関連マーケットレポート

2020年3月3日 最新オーストラリアマーケット動向(2020/3/3)【ウィークリー】

2020年3月2日 市川レポート コロナ・ショック~今回の株安をどう考えるか

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ