『外食産業』で営業時間見直しが相次ぐ

2020/02/07

『外食産業』で営業時間見直しが相次ぐ

24時間営業が代名詞でもあったコンビニエンスストアで24時間営業の見直しなど時短営業の取り組みが始まり注目されていますが、『外食産業』でも営業時間の見直しの動きが相次いでいます。背景には働き方改革の影響と人口減少に伴う人手不足や人件費の上昇という構造的な問題があります。こうしたなか、営業時間を短縮すると同時に生産性の向上により、収益改善も進めていけるか各社の対応が注目されます。

【ポイント1】『外食産業』の営業時間の見直しは人手不足などが背景

■働き方改革と人口減少に伴う人手不足や人件費の上昇は深刻な状況にあります。有効求人倍率(除くパート)は、2019年12月には飲食物調理で3.19倍、接客・給仕が3.10倍と高水準にあります。またアルバイトの時給も上昇を続け、三大都市圏の募集時平均時給は1,000円超の水準にあります。

■『外食産業』は消費者のニーズに合わせ年中無休、深夜営業の店舗を増やしてきましたが、こうした状況を受けて営業時間の見直しの動きが相次いでいます。また消費者のライフスタイルが変化し、深夜の顧客が減少したことも背景にあります。

【ポイント2】すかいらーくなど相次いで営業時間見直し

■すかいらーくHDは1月20日、運営する「ガスト」、「ジョナサン」などを対象に、現在約150店ある24時間営業の全廃を含めた約560店で深夜の営業時間を短縮すると発表しました。同社の24時間営業は1972年に始まりましたが、消費者のライフスタイルや従業員の働き方が大きく変化するなか、2012年に大規模な営業時間の見直しを行い、2017年には約600店の深夜営業時間を短縮していました。

■年末年始の営業を縮小する動きも広がりました。中華チェーン「日高屋」を展開するハイデイ日高は都心店を中心に、2019年12月28日から2020年1月5日までの間で店舗ごとに休業日を設定して休業しました。ロイヤルHDはロイヤルホスト、カウボーイ家族で、一部の店舗を除き、2019年12月31日と2020年1月1日を休業しました。

【今後の展開】営業時間を短縮すると同時に生産性の向上が求められる

■『外食産業』は働き手と消費者の変化、労働法制の見直しへの対応が欠かせない状況にあります。ロイヤルHDは他社に先行して24時間営業の廃止や元旦休業など営業時間を見直す一方、ランチやディナータイムでのサービス密度を高め、収益改善につなげています。人口減少などによる人手不足などはさらに深刻化する方向にあり、各社は営業時間を短縮すると同時に生産性の向上による収益改善を図る取り組みが求められます。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

(2020年2月7日)

印刷用PDFはこちら↓

『外食産業』で営業時間見直しが相次ぐ

関連マーケットレポート

2019年1月31日 消費税引き上げが『中食』の伸びを加速

2020年1月27日 『マイナポイント』制度は三方よし

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会