米大統領選挙と『ウクライナ疑惑』

2019/11/19

米大統領選挙と『ウクライナ疑惑』

来年の米大統領選挙まで1年となる中、トランプ大統領がウクライナに対し、軍事支援と引き換えに不当にバイデン氏の調査を要請したとされる、『ウクライナ疑惑』に関する公聴会が始まりました。野党・民主党は、『ウクライナ疑惑』をめぐる弾劾調査を行い、批判票を集めて政権奪還を目指す方針です。トランプ大統領は疑惑を否定し、好調な経済や雇用を背景に再選を狙っています。議会での弾劾調査の行方が注目されます。

【ポイント1】『ウクライナ疑惑』はトランプ大統領が権力を乱用した疑い

バイデン氏を巡るスキャンダルが発端

■『ウクライナ疑惑』とは、トランプ大統領が7月のウクライナの大統領との電話会談で、軍事支援と引き換えに、民主党の大統領選・有力候補であるバイデン前副大統領をめぐるスキャンダルの調査を要請した疑惑のことです。外国勢力に選挙支援を求めた米選挙資金法の違反や、安全保障問題を自らの政治利益のために利用した職権乱用の疑いがもたれています。

■バイデン氏をめぐるスキャンダルとは、バイデン氏がオバマ前大統領の副大統領時に、息子が役員を務めるウクライナのガス会社について捜査していた検事総長の解任を要求したとされることです。トランプ氏はバイデン親子がウクライナで不正に利益を得た疑いがあると主張しており、バイデン氏は否定しています。

【ポイント2】民主党は弾劾調査で追及

トランプ大統領は徹底抗戦の構え

■民主党はトランプ大統領が政治目的で権力を乱用したとして、『ウクライナ疑惑』をめぐる弾劾訴追に踏み切りたい考えです。弾劾調査を通じて、トランプ大統領への追及を強め、大統領に批判的な有権者の支持を集めて政権交代の実現を目指す方針です。

■これに対しトランプ大統領と与党・共和党は、来年の大統領選挙も見据えて徹底抗戦する構えで、両者の駆け引きが激しくなっています。

【今後の展開】議会での弾劾調査の行方が注目される

■民主党が過半数を握る米下院は13日、『ウクライナ疑惑』に関する公聴会を開きました。これまで非公開の場で疑惑を証言してきた政府高官らが多数登場し、弾劾調査は重大な局面を迎えています。ただ、上院は共和党が多数を占めているため弾劾手続きによりトランプ大統領が罷免される可能性は小さいとみられます。

■トランプ大統領は好調な景気や雇用情勢を背景に世論調査で40%台前半と安定した支持率を保っています。来年の大統領選挙まで残り1年となる中、『ウクライナ疑惑』の弾劾調査の行方や、民主党で誰が候補者に選ばれるかが今後の選挙戦を左右することになりそうです。

(2019年11月19日)

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