IMFの世界経済見通しは4回連続の下方修正 貿易摩擦の激化回避など実現なら2020年に景気持ち直しへ

2019/07/24

IMFの世界経済見通しは4回連続の下方修正

【ポイント1】2019年の世界経済の成長率見通しは▲0.1ポイント下方修正

先進国は上方修正となった一方、新興国は下方修正が続く

■23日に発表された国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しでは、2019年の世界経済の成長率が3.2%と、今年4月時点の見通しから▲0.1ポイント下方修正されました。昨年10月時点、今年1月時点および今年4月時点でも下方修正されており、4回連続の引き下げとなりました。

■国・地域別では、先進国が+0.1ポイント上方修正された反面、新興国が▲0.3ポイント下方修正されました。先進国では、日本が▲0.1ポイント下方修正されたものの、米国が1-3月期の実績を踏まえて+0.3ポイントと大きく上方修正されました。英国も+0.1ポイント上方修正されましたが、秩序ある欧州連合(EU)離脱(Brexit)が前提となっています。一方、新興国は、ブラジルが▲1.3ポイント、メキシコが▲0.7ポイントと大きく下方修正されるなど、全体的に引き下げられました。

【ポイント2】新興国は関税などで引き下げ

貿易摩擦激化などが世界経済の下振れリスクに20190724gl1

■ブラジルとメキシコは独自要因による影響が大きいとしており、ブラジルは年金改革法案の議会承認をめぐる不透明感を背景としたセンチメントの悪化、メキシコは政策の不確実性や景況感の悪化などを受けた投資・消費の弱さをあげています。

■また、アジアも中国やインドなどを小幅下方修正していますが、これは関税が貿易や投資に及ぼす影響によるものとしています。

■見通しの下振れリスクとしては、貿易摩擦の激化や英国の合意なきBrexit、中国経済の想定以上の減速などを指摘しました。

【今後の展開】IMFは条件付きで2020年の景気持ち直しを予想

■IMFは上述の下振れリスクに言及しつつも、メインシナリオとしては、新興国経済・市場の安定や貿易摩擦の状況がこれ以上悪化しないことなどを前提に、2020年に景気が持ち直すと予想しています。

■貿易摩擦の最たる例といえる米中貿易摩擦は長期化する可能性があるものの、両国は6月末の米中首脳会談において交渉再開で合意し、足元では高官による対面での協議再開の予定が報じられるなど、事態の改善に向けた動きがみられます。状況は予断を許さないものの、その展開が引き続き注目されます。

(2019年7月24日)

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