『5G』が米韓で開始、自動運転・AIにも期待

 

『5G』が米韓で開始、自動運転・AIにも期待

今年は『5G』元年と言われます。『5G』とは次世代の無線通信規格で、4月には米国や韓国の一部で商用サービスが始まりました。来年春には日本でも商用サービスが開始される予定です。『5G』の普及は、自動運転や人工知能(AI)の発展にもつながるものと期待されます。通信関連企業にとどまらず、自動車・ITなどの幅広い産業において、各社の対応・取り組みが注目されます。

【ポイント1】『5G』の特長は高速大容量、低遅延、多数同時接続

4月に米国、韓国の一部で『5G』のスマホ向け商用サービスが開始

■『5G』の特長は高速大容量、低遅延、多数同時接続です。4Gに比べ最大で約100倍の高速、大容量を目指しています。『5G』の特長をいかしたサービスとして、高速大容量では、高精細な8K映像や警備会社の監視カメラの映像などの大容量配信が、低遅延では自動運転や遠隔医療、ドローンが、多数同時接続ではIoT(モノのインターネット)などがあげられます。

■4月に米国、韓国の一部では『5G』のスマホ向け商用サービスが始まりました。今のところ、対応機種が限られているほか、基地局の整備不足などから、通信速度が事前に想定されていたほど速くないなどの問題も指摘されていますが、今後普及が進むにつれて、状況は改善に向かうものと思われます。

【ポイント2】『5G』は自動運転に必要不可欠

『5G』商用化開始で自動運転の開発も加速へ 190517MK

■『5G』の影響が大きいとみられるのが自動車産業です。自動運転は車に積んだカメラやレーダーで集めた膨大な情報をクラウドに送り、AIで分析してリアルタイムで遠隔処理します。それには『5G』の高速大容量、低遅延という特性が欠かせません。したがって『5G』の商用化開始は自動運転の開発加速にもつながるといえます。

■1月に米国のラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「CES」では、米半導体大手クアルコムが、『5G』を使って人や道路インフラ(信号機や標識など)についての情報を処理する自動車通信システムの実証実験を実施したほか、運転などをサポートするAIを使った車載システムの最新版を公開しました。

【今後の展開】『5G』や自動運転、AIは中長期的に有望な成長分野に

■「CES」を主催する全米民生技術協会は、2020年にはほぼ自動運転といえる高度技術が実用化され、2030年には人間による作業が不要な完全自動運転が実用化されるとの見方を示しています。『5G』や自動運転、AIは、相互に関連しつつ今後も中長期的に有望な成長分野として意識され続けるとみられます。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。
(2019年5月17日)

印刷用PDFはこちら↓

『5G』が米韓で開始、自動運転・AIにも期待

関連マーケットレポート

2019年 2月25日 技術開発や法整備が進む『自動運転車』

2019年 1月31日 『5G』元年、波及効果に期待

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会