2019年度の日本企業業績見通し 2019年度は6年連続の過去最高益更新を予想

 

2019年度の日本企業業績見通し 2019年度は6年連続の過去最高益更新を予想

【ポイント1】2018年度10-12月期の経常利益は前年同期比▲16.5%

世界経済の悪化を背景に、製造業が大幅減益

■2018年度10-12月期の経常利益は前年同期比▲16.5%と前年比減益となりました。世界経済の減速が背景です。為替の影響は前年比で若干のマイナスにとどまりました。内訳を見ると、製造業が同▲27.0%、非製造業が同▲0.7%となりました。業種別では、30セクターのうち、鉄、通信、電子材料、ゲーム、鉄道など11セクターが増益となる一方、自動車、資源燃料、電力ガス、化学など19セクターが減益となりました。

【ポイント2】2018年度の経常利益は前年比+6.7%

会社計画の経常利益は同+2.0%と保守的

■2018年度の経常利益は前年度比+6.7%と予想します。内訳を見ると、製造業が同+0.8%、非製造業が同+15.9%です。増益寄与の大きいセクターは、通信(ソフトバンクの投資評価益)、商社(資源価格の上昇)などで、減益寄与の大きいセクターは、産業用電機機器(日立の特損計上、東芝の半導体メモリ悪化)、自動車(日産の不振、SUBARUのリコール)などです。

■ちなみに、各社が公表する今期業績見通し(会社計画)では経常利益が同+2.0%でした。各社は米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)からの離脱(Brexit)など不透明要素があるため、保守的に想定していると見られます。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。
【今後の展開】2019年度は6年連続の過去最高益更新を予想

■2019年度の経常利益は同+6.9%と予想します。1桁の増益ですが、6年連続の過去最高益更新を予想します。2018年12月時点の予想から▲2.0兆円の減額修正となりました。増益寄与の大きいセクターは産業用電機機器(構造改革費用の減少)、自動車(リコール費用の減少)などで、減益寄与の大きいセクターは民生用電子機器、半導体製造装置(メモリ関連投資の大幅減)、工作・ベアリング(FA需要の減少)などです。

20190319jp

(2019年3月19日)

印刷用PDFはこちら↓

2019年度の日本企業業績見通し 2019年度は6年連続の過去最高益更新を予想

関連マーケットレポート

2019年03月12日 吉川レポート(2019年3月)経済統計の弱さ vs. 政策効果
2019年03月04日 『法人企業統計』は10四半期ぶりに経常減益

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会