来週の金融市場見通し(2021年6月7日~2021年6月11日)

2021/06/04

■来週の見通し

米国の食品・エネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)価格指数は4月時点で前年比3.1%上昇し、1992年7月以来の大幅な伸びを記録しました。ただ、米金融当局者は高いインフレ率は一時的との見方を堅持しています。来週は、15、16日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、火曜日から金融当局者が金融政策に関して踏み込んだ発言をしてはならないブラックアウト期間に入ります。5月の米消費者物価指数や雇用関連指標などを確認しながら、翌週のFOMCを待つことになりそうです。

◆株価 :小幅上昇か

日本株は、小幅な上昇が予想されます。国内で新型コロナウイルスのワクチン接種が進展しつつあることや、米国の景気拡大傾向が、株式市場で好感されそうです。また、米国株と比べた割安感も、日本株を支える見通しです。とはいえ、米国のインフレや金利上昇に対する警戒感は根強いほか、国内の緊急事態宣言をめぐり、解除時期などは不透明です。そのため、日本株の上昇が続いた場面では、利益確定売りが出やすくなりそうです。

◆長期金利 :動意薄の中、レンジでの動きが継続

日銀の金融緩和の長期化で金利の動きが乏しくなる中、1日には利回りが長期金利の指標となる新発10年国債の取引が成立しませんでした。以降は狭いレンジの中、米国の金融緩和策が長期化するとの見方から低下した後、10年国債入札が弱めの内容だったことや、米長期金利の上昇を受け、わずかに上昇する動きになりました。来週は、引き続き動意の薄い中、米金利の動きや30年国債入札などを確認しながらもみ合うことになりそうです。

◆為替 :堅調地合い維持

米長期金利が複数の好調な米経済指標を受けて1.6%台前半まで上昇していることから、ドル円も110円台に乗せています。注目の米雇用統計が市場予想比で上振れし、米長期金利がさらに上昇すれば、来週はドル円も110円台に定着し、さらに上値を目指す可能性があります。同指標が市場予想に届かなかった場合も、米景気の回復ペースは加速しているとみられ、米長期金利の低下幅、ドル円の下落幅はともに限定的であると見込まれます。

◆Jリート :堅調地合いも、利益確定売りには注意

コロナワクチン接種の普及により、経済が正常化するとの期待から買いが優勢になり、東証REIT指数は3日には2,100ポイントを上抜けし、2020年2月27日以来およそ1年3か月ぶりの高値を付けました。6月はFTSE指数への組み入れが予定されていることも、市場を押し上げているとみられます。JリートのFTSE指数への組み入れ(18日)に向けて、堅調な地合いが見込まれますが、利益確定売りが強まることには注意が必要です。

来週の注目点

景気ウォッチャー調査(5月) 6月8日(火)午後2時発表

景気ウォッチャー調査の現状判断指数(DI)は、4月に前月差9.9ポイント低下の39.1と、大幅に悪化しました。緊急事態宣言の再発令を背景に、特に飲食関連と小売関連の悪化が顕著となりました。

5月の現状判断DIも、悪化が見込まれます。新型コロナウイルスの感染が収束しない中、各都道府県における緊急事態宣言に関し、完全な解除が見通せない状況が続いています。そのため、飲食など家計動向に関連する景況感は引き続き低調となる一方、企業動向、特に製造業については、比較的底堅い景況感を示す見込みです。

米消費者物価指数(5月) 6月10日(木)午後9時30分発表

4月の米消費者物価指数(CPI)は、総合で前年比4.2%上昇となり、市場予想を大きく上回るとともに、2008年以来の大幅な伸びとなりました。また、変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIも同3.0%上昇と市場予想を上回りました。米国で、ワクチン接種の進展する中、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた分野での経済活動が徐々に再開していることや、昨年4月は感染拡大を受けて、物価が落ち込んでいたことの反動が背景にあります。

足元、米景気の回復ペースは加速しているとみられ、物価上昇圧力は強いことから、5月は総合で前年比4.6%程度の上昇、コアは同3.4%程度の上昇が見込まれます。

 

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

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しんきん投信「来週の金融市場見通し」   しんきんアセットマネジメント投信株式会社
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