2025年相場の振り返りと2026年相場のポイント

2025/12/26

2025年相場も残りあとわずかです。12月24日(水)時点の日経平均終値は50,344円と節目の5万円台をキープしている状況ですが、昨年末終値(39,894円)からは10,450円高(26.1%高)と、このまま来週30日(火)の大納会を迎えることができれば、2025年は「大きく飛躍した年」になったと言えます。

とはいえ、この1年間の値動きを簡単に振り返ると、その道のりは必ずしも平坦なものではありませんでした。ここまでの相場展開を日経平均の推移で辿ると、大きく4つの局面に分けられます。

最初の局面は年初の1月です。米トランプ政権誕生による期待や不安、そして、これまでのAI相場に一石を投じることになった「DeepSeekショック」が訪れる中で、4万円台を挟んだ様子見が続きました。

次の局面は2月中旬から4月にかけての下落局面です。米トランプ政権から「関税ラッシュ(鉄鋼や自動車、相互関税など)」が次々に打ち出され、景気や企業業績への不安が高まるにつれて株式市場も下落基調となり、4月あたまの相互関税発表直後には国内外の主要株価指数が揃って下落する場面がありました。また、米中関係の悪化警戒も高まりました。もっとも、こうした株価急落を受けて、米トランプ政権の態度軟化や軌道修正する動きも見せ始め、いわゆる「TACO(トランプはいつもビビッて退く)」という見方による株価浮上のきっかけともなりました。

続く、3つめが2025年相場の中で最も期間の長かった株価の上昇局面です。米中関係の悪化懸念が後退したことや、相互関税の税率も想定していた最悪の内容にならなかったことによる安心感と企業業績が見通せるようになったこと、そして、AI・半導体関連銘柄が相場を力強く牽引するなど、不安後退と期待感を背景にした株式市場の上昇基調が継続し、日経平均も11月4日の取引時間中に52,636円の高値をつけました。

そして、11月から足元にかけては、相場の過熱感や、一部のAI・半導体関連株銘柄の割高感が意識され、日経平均が調整含みの展開となった一方で、バリュー株を物色する動きも見られ、12月に入ってTOPIXが最高値を更新するなど、株式市場の地合いそのものについては悪化しておらず、「次」の展開をうかがっている状況が4つめの局面です。

こうした4つの局面を経て迎えることになる2026年相場ですが、基本的には、これまで見てきた2025年相場の流れを引き継ぐことになります。そのポイントとして、「株式市場の調整と天井が意識される中で、再び最高値を更新することができるか?」、「内容が変化し選別が進み始めたAI相場の行方」、「市場の前提と現実のギャップを意識しながら景況感や金融政策の動向を見極めて行く動き」などが挙げられます。

とりわけ、2025年相場を大きく押し上げたAI相場については、期待先行の段階から、AI投資による収益性や財務リスク、競争激化とその勝者の選別、AI向けデータセンターからフィジカルAIといった、新たな相場の柱の登場などが相場の視点に加わり、これまでの上昇基調とは異なる展開を見せそうです。また、米FRBが利下げしているにも関わらず、米金利が低下していないことや、日銀の利上げでも円安が止まらないこと、株式市場がリスクオンの中でも金価格が上昇していることなどのギャップを埋める動きが想定されることや、米中間選挙を控えた米トランプ政権の動きも注視する必要があり、2026年相場は2025年相場の「答え合わせ」をしていくことになりそうです。

(終)

 

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