日経平均は最重要ポイント18300円を回復

毎日すがすがしい秋晴れが続いている。ただし、朝晩はかなり冷え込んでおり、寒暖の差が激しい。どうぞ体調管理にはくれぐれも注意していただきたい。さて、遅くなったが9月のモデルポートフォリオの状況ならびに近況について記したい。

9月のマーケットは日米市場とも嵐のような展開。

米国市場は続落。8月の雇用統計は+17.3万人と予想の+22万人を下回ったものの6-7月分が上方修正。FRBによる9月の利上げへの思惑から値動きの激しい展開となるが、利上げ見送りを発表したため利益確定売りの展開に。新興国への景気減速への配慮が色濃くにじんでいたため、その後は買い意欲が低下。フォルクスワーゲンの排ガス不正問題も重荷に。9月のNYダウは16284ドルと前月より243ドル下落し月間騰落率は-1.5%。ナスダックは4620となり156ポイント下落の-3.3%となった。

東京市場は大波乱。米国の利上げ見送りよる不透明感と中国経済減速懸念を背景に、8月の流れを引き継ぎボラティリティが大きく下値を模索する展開。日経平均は9/29に16930円を付け1/16以来の8か月半ぶりの水準まで低下。1日の上げ下げが500円以上の日が続出し、先物やETFの投機的売買がマーケットを攪乱。為替は120円を挟んでの小動き。売買代金は2.5兆円程度と8月の4兆円を超える日もあった状況からは商いが縮小。9月の日経平均は17388円で取引を終え、8月末の18890円から1502円下落し月間騰落率は-8.0%、Topixは-8.2%となった。一方、小型株市場はジャスダック平均が-4.9%、マザーズ指数は-6.1%となった。

太田忠投資評価研究所のインターネットによる個人投資家向け「投資実践コース」 における9月のパフォーマンスは-6.7%となり、年初来-3.3%、累計では+140.2%(8月末+157.5%)と大きく後退した。保有株式のウェートは8月末の75%から74%へ低下。ヘッジ戦略を実施していないためネットロング比率は74%。ポートフォリオの新高値銘柄は0となり先月の8銘柄から急減。

10月の第2週に入り、東京市場はようやく4週ぶりに反発した。FRBは9月の雇用統計を始めとする最近の不調なマクロ経済数字によって、利上げするのが難しい情勢になってきている。9月は新興国を中心とした外部環境への配慮で利上げを見送ったことで、利上げ時期を巡る不透明感の継続でマーケットに悪影響を及ぼしたが、10月に入ってからは利上げできない情勢が明確となったことで不透明感が消えマーケットにはプラスとなっている。

先週はさらにECBによる追加的金融緩和の期待が高まり、中国もいち早く追加的利下げを実施した。日経平均は2ヶ月ぶりの高値となる18900円レベルまで回復した。アベノミクス相場の持続的上昇のカギとなる18300円を大きく上回ってきたことで市場に安心感が広がってきた。

今週からは日本の2Qの決算発表が本格化するため、個別銘柄の動向を見極めながら必要に応じてポートフォリオの調整をおこなっていきたい。特に今週は27~28日はFOMC、そして30日は日銀の金融政策決定会合があり目が離せない大事な週となる。日本市場は短期的な下落局面から脱却しつつあり、今後への望みが大いに出てきた。

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