米国株は息切れ、日経平均は2万1000円割れ。

2019/07/18

 <要旨>

 NYダウが史上初めて2万7,000ドルを超えるなど米国株は順調に値上がりしたが、そろそろ息切れしそうだ。米国企業の業績見通しが悪化傾向にもかかわらず、株価上昇が若干スピード違反だった。円高も重なり日経平均は一時的に2万1,000円割れとなった。

■米国の主要3指数は史上最高値を更新

 7月上旬、NYダウなど米国の主要な株価指数が揃って史上最高値を更新した(図表1)。6月末のG20に合わせて開催された米中首脳会談で「貿易協議を再開する」と合意したため市場心理が改善したこともあるが、株価上昇の主な要因は2つだろう。

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 ひとつは米FRB(連邦準備制度理事会)が7月末に政策金利を引き下げる(景気拡大を維持するため「予防的利下げ」を実施する)見通しが強まったこと、もうひとつは予想EPS(1株あたり予想利益)が増加傾向にあることだ。図表2のとおり、S&P500ベースの予想EPSは昨年暮れから今年1月にかけて世界的な景気減速懸念などで大きく減少したが、2月以降は上昇に転じ、直近では昨年10月の株価急落前の水準を上回った。これが米国株高を支えている。

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