ポストコロナ世界経済回復視野に、日本株が再度注目スポットに

【ストラテジーブレティン( 281号)】

米国で進行するセクターローテーション、先駆株の調整
ナスダック、フィラデルフィア半導体株指数などの急ピッチの調整が起き、先週(5月10日~14日)世界株式のセルオフが勃発。日経平均は5月11、12、13日の三日間で2300円、7.7%の暴落となり、年初水準の27358円まで低下、年初来の値上がり(昨年末比11.9%上昇)をすべて吐き出した。もつともSQ明けの14日(金)には636円高となった。

この間米国株式は、S&P500やダウ工業株の下落は高値から4.4%にとどまり、週末の13,14日には下落幅の半分以上が取り戻されている。本格的調整が始まったわけではなかったようである。過去1間の年市場を先導したインターネットプラットフォーマーや半導体などハイテクセクターの調整が、長期金利の上昇とインフレ懸念を契機に起きたという、テクニカルな側面が強いと思われる。図表1に見るようにコロナ後の米国株価上昇を牽引したコアハイテク株(いわゆるグロース株)は2月以降調整が続いている。しかし他方で景気回復を期待した景気敏感セクター(資源、運輸、金融、素材)は上昇率が加速しており、リード役交代により株式市場全体は上昇基調を続けているといえる。

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