FM 今週のポイント(12月12日)

2016/12/12 <>

*トランプラリー継続です。先週末の日経平均株価は一時、 19,000円台を付け、引け後のNY時間では先物価格が 19,000円を抜け切っています。昨年高値の 20,952.71円から今年安値の14,864.01円までの下落幅の 61.8%戻しの水準が 18,624円です⇒先週、この水準を完全にクリアーしたことから年末は一段高が期待できると思います。大勢的にもアベノミクス開始以来の大転換相場の第3波入りの可能性が出てきました(昨年高値を超えれば3波入り確認)。NY市場でドル円相場が 115円台を突破したこともあり、今週初の日経平均株価は 19,000円を大きく超えて上昇する可能性 も 考えられます( 12月の消費者態 度指数(米ミシガン大学調べ、速報値)は 98.0と前月から大きく上昇し、市場予想も上回った。 10月の卸売売上高は前月比で 1.4%増え、米景気の順調な回復に対する市場の安心感が円売り・ドル買いを促した。前日の欧州中央銀行理事会後、欧州市場の動きにつれて米市場でも長期金利が上昇、ドル高で反応していた。 FRBが来週のFOMCで追加利上げに踏み切るとみられるなか、市場ではこの日の堅調な経済指標がドル高の流れを一段と強めたと見られる)。原油価格が上昇していることも強気相場の背景です。通常、米国の利上げ時には潜在リスクが 顕在化して一時的にリスクオフに転じるケースが見られますが、今回は完全に利上げが織り込まれていることに加え、原油・資源価格が堅調で新興国の景況感の悪化に歯止めがかかっていることから潜在リスクの顕在化は薄いものと思われます。

*しかし、小型グロース株の下落が顕著です。長期金利が上昇していることから(長期金利と小型グロース株の相関は高い⇒金利の低下が株価上昇につながる)低迷を余儀なくされていますが、需給的にも過度な下落圧力がかかっているようです。HF等はトランプラリー以前に小型グロース株買い・大型株バリュー株売りのポジションを組んでいましたが、逆目となり、断続的にポジション解消を進めています。また、年金基金等の機関投資家も未だに最小分散指数偏重から脱しておらず、直近のパフォーマンスはベンチマークに大きく見劣りする状況です⇒遅ればせながらバリューシフトを始めても不思議ではありません。個人投資家の信用売残高も株価の上昇とともに増加傾向を示しています。逆に買い残高は減少しており、小型グロース株の信用買いを投売りしている状況です。当面は、日経平均株価主導、つまり大型バリュー株がアウトパフォームする相場が続くと思われますが、そろそろ次のステージを考えるべきだと考えます。ファンダメンタルズ良好な好業績小型グロース株は割安ゾーンに入ってきたと判断しています。大型バリュー株の掉尾の一振後、小型グロース株が大きく切り返す相場を想定しています。

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