FM 今週のポイント(1月25日)
*あわや日経平均株価16000 円割れまで売り方に攻め込まれました。それにしても売り方のエネルギーは高揚したままのようです。燃料は相変わらず原油安⇒WTI 先物は26 ドル台まで下落して20 ドル台割れの噂に信憑性?が出てきました(あくまで噂)。中国の株価も不安定な中でアベノミクスの司令塔と言われた甘利TPP 担当相のスキャンダルも売り方を勢いづかせたようです。ただし、週末は反転上昇、日経平均株価は1000 円近く上げて17000 円に迫る勢いを見せました。前日にECB のドラギ総裁が3月の追加緩和を示唆したことから日銀の1月追加緩和の思惑も広がって買い戻しモードに入ったようです。しかし、すぐさまリスクオン・ショートカバーラリーへの転換と考えることは楽観的過ぎます。日銀の追加緩和はよほどの策が無い限り、出尽くし感から絶好の売り直しのタイミングとされるリスクがあります。業績発表は良くて当たり前で瑕疵があれば売りたたかれる雰囲気が残っています。3月決算前のタイミングで国内機関投資家はエクスポージャーを減らしたい意向です。さらに売り方の本尊、原油価格の底打ちが確認されません。
*しかし、テクニカル的には底値ゾーンに近づいていると思われます(1月21 日が底値の可能性)。昨年8月~9月末にかけての波乱時は33 日かけて19.31%下落しました(8月11 日~9月29日)。今回も33 日かけて19.96%下落しています(12 月1日~1月21 日)。つまり、同期間、同の調整が終了していることになります。相場の性格が昨年の波乱時と変化していないことから(過剰流動性相場の中での売り方のリスクオン相場)、今回、テクニカル的に韻を踏んでいることは底打ちに期待感がかかります。
*売り方の闘志を減退させるにはFRB のイエレン議長に登場願うほかありません。1月28 日からのFOMC で利上げの中断を示唆するコメントが欲しいところです(少なくとも年4回ではなく2回に留めることを示唆する)。ECB と日銀も加わり3極の協調体制でマーケットフレンドリーを演出すればショートカバー相場が示現するはずです(昨年の反転上昇は米国の早期利上げ観測の後退)。その場合、昨年と同幅の上昇であれば3月中に19200 円レベルに到する計算になります。
*とりあえず今週です⇒22 日のNY株式市場は大幅続伸となり今年初めて週間ベースで上昇に転じました。背景はWTI 先物価格が急進したことですが、背景はFOMC でのマーケットフォローに期待感があると思われます。週初の日経平均株価はショートカバーを中心に続伸すると思われますが、ポイントは週末の日米の金融政策決定会合です⇒サプライズと協調を演出できるのか期待したいと思います。
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