ノーリツ(5943)構造改善と資本効率

ガス・石油給湯機器の製造・販売を中心として内外で事業を展開しているノーリツは、対峙している市場における需要が必ずしも強くない中にあっても収益構造の改善を着実に進めている。商品ミックスの改善や原価低減に向けての施策が進展していることが背景である。2025年12月期は微減収ではあるものの、内外の双方において大幅な損益向上が達成されている。国内においては価格改定の浸透が進捗していることに加えて、主力の住宅向けでの市場成熟が引き続いているものの、付加価値が高い環境配慮型商品及び高付加価値商品、即ち、高効率給湯器やプレミアム給湯器などの売上高構成比が上昇しており、販売数量の減少を補うかたちで金額ベースでの成長と収益性の向上が達成されている。また、非住宅向けにおいては業務用給湯機器の更新需要を着実に取り込めていることや保守・サービスを組み合わせた提案の拡大が収益面での下支えとなっている。一方、海外では、中国での市況低迷を受けて減収となっているものの、固定費削減や販売体制の見直しにより損益は大幅に改善している。第4四半期(10-12月)においては中国で厨房機器の新製品が好調に推移したことに加えて、北米では販売の回復に伴い黒字転換が達成されている。2026年12月期に対する会社予想においては、増収・増益トレンドでの業績推移が引き続くことが見込まれている。国内に関しては、原材料価格の上昇を織り込んだ慎重な前提が用いられているものの、昨今の銅建値の急騰は想定超に及んでおり、これがひとつの懸念材料として挙げられている。なお、資本政策面では、政策保有株式の縮減を通じた資本効率改善が進展しており、事業面での構造改善と並行した取り組みが進捗していると考えられよう。

