フィル・カンパニー<3267> プロジェクト数の増加が寄与し、19年11月期も大幅増収増益が続く見通し

2019/02/08

駐車場の上部空間を店舗として利用する空中店舗フィル・パーク事業を手掛ける
プロジェクト数の増加が寄与し、19年11月期も大幅増収増益が続く見通し

業種: 建設業
アナリスト: 佐々木 加奈

◆ 事業内容
・フィル・カンパニー(以下、同社)は、コインパーキングを中心とする駐車場の上部空間を利用した空中店舗フィル・パーク事業を展開している。
・従来は未利用であった、コインパーキングの上部空間を店舗として活用することで、「駐車場+空中店舗(建物)」という新たな常識と価値を創造することを目指して事業に取り組んでいる。18/11期末時点の累計プロジェクト件数は171件となっている(未竣工のプロジェクトを含む)。

◆ 18年11月期決算の概要
・18/11期の売上高は前期比60.6%増の4,739百万円、営業利益は同115.0%増の637百万円であった。請負受注スキームにおける単価上昇と開発販売スキームにおける販売件数増加が増収に寄与した。請負受注スキームで比較的大型な案件が増えたことなどが要因で売上総利益率が改善し、利益の伸び率は高まった。

◆ 19年11月期の業績予想
・19/11期の会社計画は、売上高が前期比47.7%増の7,000百万円、営業利益が同64.8%増の1,050百万円である。請負受注スキームの受注残高が順調に増加していること、企画開発スキームにおける開発用地の仕入れが進んでいることなどから、大幅増収増益が続くと見込んでいる。
・証券リサーチセンターでは前回予想を見直し、48.8%増収、66.0%営業増益と会社計画とほぼ同水準を予想する。

◆ 今後の事業戦略
・フェーズⅠ(開発販売スキームの構築)、フェーズⅡ(顧客層の拡大)が順調に進行し、業績拡大につながっている。開発販売スキームとは、同社が土地を購入してフィル・パークを建設し、一般投資家や機関投資家に販売するというものである。中長期的には、フェーズⅢ(Online不動産マーケットの創出)に取り組み、持続的な成長につなげることを目指している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。