海帆<3133> 既存店の売上高回復が遅れ、19年3月期は営業損失が避けられない見通し

2019/01/22

飲食事業と鮮魚等の卸売事業を手掛ける
既存店の売上高回復が遅れ、19年3月期は営業損失が避けられない見通し

業種: 小売業
アナリスト: 佐々木 加奈

◆ 事業内容
・海帆(かいはん、以下、同社)グループは、同社と連結子会社1社で構成されており、主力の飲食事業に加え鮮魚等の卸売事業を行っている。
・飲食事業では、居酒屋を中心に多業態を展開しており、主力業態は「なつかし処昭和食堂」である。18年9月末の店舗数は、関東地区1店舗、東海地区80店舗、関西地区6店舗、九州地区7店舗の合計94店舗で、地盤である愛知県内の店舗が51店舗と過半数を占めている。

◆ 19年3月期第2四半期累計決算の概要
・19/3期第2四半期累計期間(以下、上期)の売上高は前年同期比17.6%減の2,517百万円、164百万円の営業損失(18/3期上期37百万円の損失)であった。既存店の低迷と不採算店の閉鎖により減収となり、食材仕入れ原価の低減や広告費の抑制を進めたものの、減収分を吸収できず営業損失幅が拡大した。

193月期の業績予想
・19/3期の会社計画は、減額修正されており、売上高は前期比13.2%減の5,071百万円、124百万円の営業損失(18/3期6百万円の損失)を見込んでいる。下期に40百万円の営業利益を見込むものの、上期のマイナスをカバーできず通期では営業損失が避けられない見通しである。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)でも、19/3期の業績予想を減額修正し、会社計画を上回る損失を予想する。

◆ 事業戦略と中期業績見通し
・同社は事業戦略として、既存店舗の収益力強化を図ると同時に、着実な新規出店を進めることを掲げている。下期には東海地区を中心に新規出店を進めている。
・当センターでは、同社の店舗分布を考慮すれば出店余地は残されていると見ている。当面は既存店売上高を回復させ、低水準にある収益力の回復を図ることが重点課題であると考えている。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。