ベルトラ<7048> 観光ツアーや文化体験など幅広い商品ラインナップが特徴
国内外の現地体験ツアー専門のオンライン予約サイトVELTRA(ベルトラ)を運営
観光ツアーや文化体験など幅広い商品ラインナップが特徴
業種: サービス業
アナリスト: 佐々木 加奈
◆ 現地体験型オプショナルツアー専門オンライン予約サイトを運営
ベルトラ(以下、同社)は、海外及び国内の現地体験型オプショナルツアー(以下、現地体験ツアー)専門のオンライン予約サイト「VELTRA(ベルトラ)」を運営している。同社は、91 年にマーケティング関連の企画、コンサルティングを行う目的で設立され、04 年に海外アクティビティの予約サイト「Alan1.net(現VELTRA)」の運営を開始した。連結子会社は8 社で(図表1)、旅行関連事業の単一セグメントである。
事業は、主に日本人の海外旅行向けのサービスを提供する「海外旅行部門」、訪日旅行者向けのサービスを提供する「インバウンド部門」、グローバルな旅行者向けに世界各地のサービスを提供する「グローバル部門」、システム開発などを行う「その他」に分類される。18/12 期第3 四半期累計期間の営業収益は「海外旅行部門」が91.6%を占めている(図表2)。
「VELTRA」は、日本語、英語、中国語(簡体字及び繁体字)、韓国語の4言語に対応しており、国内及び世界145カ国、約5,000社の催行会社と直接契約している。提供する商品は、観光ツアー、文化体験、グルメツアー、ショー・エンターテインメント、スパ・エステ、クルーズなど幅広いラインナップとなっている。
旅行者が「VELTRA」を利用する際の流れは以下の通りで、全てオンライン上で完結するしくみである。
① 旅行者は、同社グループと契約した催行会社が提供する現地体験ツアーの商品情報を「VELTRA」で検索・閲覧する。
② 体験したい現地体験ツアーを見つけたら、会員情報を登録し、予約申し込みを行う。
③ 予約は同社経由で催行会社に依頼され、予約確定後にバウチャー注1が発券される。
④ 旅行者はバウチャーを提示して現地体験ツアーに参加し、ツアー参加後に体験談を投稿する。
◆ 収益構造
同社は、国内及び海外で現地体験ツアーを運営する催行会社と直接契約を締結し、受託販売を行っている。同社の収益は、催行会社からの手数料収入で、金額はツアー代金、手数料率、「VELTRA」を通じての予約数によって決まる。手数料率については、催行会社ごとに相対で決定しており、一律ではない。
また、同社は旅行事業者との業務提携を行っており、旅行事業者のホームページ経由での現地体験ツアーの申し込みもある。17/12期及び18/12期第3四半期累計期間における旅行事業者経由の営業収益は全体の10%程度である。