SYSホールディングス<3988> 18年7月期は減益となったものの、19年7月期以降は業績回復を予想する

2018/12/07

組込みシステムや大型業務システムに強みを持つ情報サービス会社
18年7月期は減益となったものの、19年7月期以降は業績回復を予想する

業種:情報・通信業
アナリスト: 大間知淳

◆ M&Aによるグループ展開で多岐にわたる情報サービスを提供
・SYSホールディングス(以下、同社)は純粋持株会社であり、傘下に8子会社を持つ、独立系の情報サービス会社である。
・海外展開に積極的な製造業企業に対し、基幹業務システムや組込みシステムを開発する「グローバル製造業ソリューション」や、電力や金融等の社会インフラやデータセンター等の情報インフラを対象とする「社会情報インフラ・ソリューション」、モバイル端末を利用する法人向けのアプリケーションサービスである「モバイル・ソリューション」を手掛けている。

◆ 18年7月期決算は7%増収、8%営業減益
・18/7期決算は、6.8%増収、8.3%営業減益であった。期中に買収した子会社2社が業績に貢献したものの、技術者採用を計画以上に増やしたことで、採用関連費や人件費等が増加したため、減益を余儀なくされた。

◆ 19年7月期の会社計画は16%増収、2%営業増益
・19/7期について同社は、前期に子会社化した2社の通期での寄与や人員増強効果等から、売上高は前期比16.0%増を見込む一方、人件費等の増加を想定して、営業利益は同2.1%増にとどまると予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、18/7期実績や、同社の施策を踏まえて19/7期の業績予想を見直し、売上高は4,647百万円→4,818百万円(前期比15.7%増)に、営業利益は195百万円→208百万円(同4.6%増)に増額した。

◆ 21年7月期以降に営業利益率が回復すると想定
・当センターでは、同社が20/7期まで積極的な新規採用を継続する方針であると表明したことに伴い、売上総利益率の想定を引き下げため、20/7期は前期比5.6%増収、5.3%営業増益と予想した。
・人員増加ペースが鈍化すると見込まれる21/7期以降は、営業利益率が回復に向かうと当センターは想定している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。