ウイルプラスホールディングス<3538> 新規ブランドに関する事業譲受や出店の影響により、一時的に利益率は低下へ

2018/11/08

M&A を成長戦略の柱に据える独立系輸入車販売業者
新規ブランドに関する事業譲受や出店の影響により、一時的に利益率は低下へ

業種: 小売業
アナリスト: 大間知 淳

9 ブランドを取り扱う独立系の輸入車販売業者
・ウイルプラスホールディングス(以下、同社)は、連結子会社4 社により、ジープやフィアット、BMW、MINI、ボルボ等、9 ブランドの輸入車(新車) の正規ディーラーを運営する独立系の純粋持株会社である。新車と同じブランドの中古車も取り扱うほか、車輌整備や保険販売も手掛けている。

18 6 月期決算は9%増収、4%営業増益
・18/6 期決算は、9.3%増収、4.3%営業増益であった。アルファロメオやフィアットを中心に新車販売が増収をけん引した。一方、事業譲受した店舗の収益性が低いことや、デモカーの増加により減価償却費が増加したこと等により、営業利益率は前期の5.1%から4.9%に低下した。

◆ 19 年6 月期の会社計画は15%増収、7%営業増益
・19/6 期について同社は、ニューモデル4 車種の拡販や、新たに開始したジャガー・ランドローバーの正規ディーラー事業や、19 年1 月の開店を予定するポルシェセンター郡山(仮称)の貢献等を前提に、14.5%増収、6.6%営業増益を計画している。
・18 年10 月、事業譲受により、ポルシェセンター仙台の運営を18 年12 月から開始すると同社は公表した。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、ポルシェセンター仙台の事業譲受の影響等を考慮して19/6 期の業績予想を見直し、売上高は28,700 百万円→29,800 百万円(前期比15.6%増)に、営業利益は1,546 百万円→1,383 百万円(同9.6%増)に修正した。

◆ 事業譲受や新規出店等により、利益率は一時的に低下を見込む
・ジャガー・ランドローバーとポルシェの取り扱い開始に伴い、事業譲受と新規出店によるコスト負担が先行するため、当センターは、19/6 期以降の営業利益率の前提を引き下げた。しかし、コスト負担の軽減が見込まれる20/6 期以降は利益率が徐々に改善すると予想している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。