スマートバリュー<9417> 19年6月期は引き続きクラウドソリューション事業が増収を牽引

2018/10/29

クラウドソリューション提供と携帯電話販売代理店運営の二本柱で展開
19年6月期は引き続きクラウドソリューション事業が増収を牽引

業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・スマートバリュー(以下、同社)は、現在、クラウドシステムによるソリューション提供と携帯電話販売代理店運営を主に展開している。

・90年の社歴を持つファミリー企業だが、90年代に現社長と前会長の兄弟への事業承継後の事業ポートフォリオ転換の経緯が特徴である。

◆ 18年6月期決算
・18/6期連結決算は、売上高7,305百万円(前期比11.7%増)、営業利益381百万円(同38.8%増)となった。期中のデータセンターの設備売却の影響で売上高は期初計画に達しなかったが、データセンター関連以外のクラウドソリューション事業の増収と、モバイル事業の収益性改善により、営業利益は期初計画を上回った。

◆ 19年6月期業績予想
・19/6期連結業績について、同社は売上高7,990百万円(前期比9.4%増)、営業利益402百万円(同5.4%増)と計画している。

・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、19/6期の業績を、売上高8,077百万円(同10.6%増)、営業利益419百万円(同9.9%増)と会社計画を若干上回る水準を予想した。クラウドソリューション事業のうちモビリティ・サービスと地域情報クラウドが増収を牽引しよう。売上総利益率の低下と販売費及び一般管理費(以下、販管費)の増加抑制の効果が相殺され、売上高営業利益率は18/6期と同水準で推移するものとした。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、20/6期以降、年7~9%の増収が続き、売上総利益率の低下を売上高販管費率の低下でカバーし、売上高営業利益率は21/6期に6.0%まで上昇すると予想した。

・18年6月に約14億円の資金調達を実施した。調達資金はクラウドソリューション事業の拡大のためのソフトウェア投資や石川県加賀市との協業案件への投資に使われる予定であり、それらの進捗に注目したい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。