デュアルタップ<3469> 国内外の投資家に収益不動産を紹介するクロスボーダー事業を展開

2018/10/25

東京23区内に軸足をおいた投資用マンションの開発・販売・管理が主力
国内外の投資家に収益不動産を紹介するクロスボーダー事業を展開

業種: 不動産業
アナリスト: 小枝善則

1.会社概要
・デュアルタップ(以下、同社)は、東京23区の駅から徒歩10分以内の物件に絞った投資用ワンルームマンション「XEBEC(ジーベック)」シリーズの企画・開発・分譲・管理を主力事業としている。

・シンガポールなどの海外投資家に物件を販売するインバウンドとマレーシアなど海外の収益不動産を国内の投資家に紹介するアウトバウンドを展開しており、18/6期では海外投資家との取引額が連結売上高の約30%を占めている。

2.財務面の分析
・足元の業績は海外投資家への販売増加とともに販売費及び一般管理費の増加が顕著となっており、全体的に利益率の低下を招いている。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、開発物件を東京都区内の駅近物件に絞り込むことによるブランドの浸透、及びそれに伴う顧客や事業パートナーなどとの信頼関係構築にあると考える。

4.経営戦略の分析
・中期的に海外事業の充実や賃貸管理事業の拡充に注力する方針である。また建物管理事業など新領域の育成なども図り、成長を維持する考えである。

5.アナリストの評価
・海外事業に関しては国内と比べて販売関連のコストが高く収益性が低いのが現状となっている。今後は、利益率の改善が経営課題となろう。

・証券リサーチセンターでは、19/6期についてはほぼ会社計画通りに着地すると考えているが、18/6期下期に見られた利益率の低下や販売数量の減少が続くリスクを懸念している。一方で保有不動産の売却によって、会社計画が上振れする可能性も否定できない。

・20/6期以降は、現時点では増収が続き、建築費の高騰影響により利益率が低下するものの増益を確保すると予想している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。