イノベーション<3970> 我慢の時間が続く19年3月期は、業績回復の兆候を確認する期となろう

2018/10/02

法人営業プロセスの非効率をなくすためのソリューションを提供
我慢の時間が続く19年3月期は、業績回復の兆候を確認する期となろう

業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・イノベーション(以下、同社)は、法人営業プロセスの非効率をなくすソリューションを提供している。見込み顧客獲得のオンラインメディア事業と、見込み顧客を購入につなげるまでのセールスクラウド事業で構成されている。

◆ 18年3月期決算
・18/3期決算は、売上高1,345百万円(前期比7.0%増)、営業利益29百万円(同82.7%減)である。期初の会社計画に対する達成率は、売上高が91.2%、営業利益が15.2%と利益の不振が目立った。主力のオンラインメディア事業で、Google検索の表示順位の低下によりサイト来訪者が減少し、その対応のための費用増が利益を圧迫した。

◆ 19年3月期業績予想
・19/3期業績について、同社は売上高1,500百万円(前期比11.5%増)、営業利益13百万円(同54.3%減)を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、19/3期の業績予想を、売上高1,495百万円(前期比11.1%増、前回1,487百万円)、営業利益15百万円(同49.3%減、同79百万円)とし、利益を下方修正した。オンラインメディア事業における集客のための費用の増加により、売上総利益率が低下する展開を予想する。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、20/3期以降、年8%近い増収が続き、売上高営業利益率は21/3期に7.3%まで回復する展開を予想している。現状の低い利益水準から、業績を回復できるかという点に注目したい。オンラインメディア事業の既存サービスでの集客効率の状況とGoogle検索の順位表示の方針に影響を受けにくい新規サービスの展開動向、セールスクラウド事業での競争環境の変化に着目しておきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。