カナミックネットワーク <3939> 上期は期初計画を上回り順調であったが、18 年9 月期の通期計画は据え置かれた
介護・医療の分野に特化したクラウドサービスを展開
上期は期初計画を上回り順調であったが、18 年9 月期の通期計画は据え置かれた
業種: サービス業
アナリスト: 藤野敬太
◆ 会社概要
・カナミックネットワーク(以下、同社)は、介護・医療の社会保障分野に特化してクラウドサービスを展開する会社である。
・地域全体の情報共有プラットフォームと事業者向け業務支援システムの二層構造になっていることが同社のクラウドサービスの特徴である。
◆ 18 年9 月期上期決算
・18/9 期第2 四半期累計期間決算は、売上高が762 百万円(前年同期比21.0%増)、営業利益が226 百万円(同33.0%増)となった。主力サービスである高利益率のカナミッククラウドサービスの売上構成比の低下で全体の売上総利益率は低下したが、販売費及び一般管理費の伸びが抑えられたため、営業利益は期初会社計画を大きく上回った。
◆ 18 年9 月期業績予想
・18/9 期業績について、同社は売上高1,500 百万円(前期比16.1%増)、営業利益360 百万円(同9.0%増)という期初計画を据え置いた。カナミッククラウドサービスのユーザーID 数の増加が増収を牽引するが、システム開発等への先行投資で、緩やかな利益の伸びを想定している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、18/9 期の業績について、売上高は1,574 百万円(前期比21.9%増)、営業利益は386 百万円(同17.1%増)へ若干上方修正した。カナミッククラウドサービスの増収率は高まるものの、その売上構成比の低下から、売上高営業利益率が低下するという見方は変えていない。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、19/9 期以降、年15%台の増収が続き、また、売上総利益率も緩やかに回復することで、20/9 期には売上高営業利益率が30.3% まで上昇すると予想している。
・同社はクラウドサービスをベースとしたプラットフォーム化への志向を強めている。そのための他社との協業や提携の動向に引き続き注目したい。