農業総合研究所<3541> 18 年 8 月期上期は将来の体制固めに向けた費用増で予定通りの営業赤字

2018/06/27

新しい農産物流通モデルの「農家の直売所」を運営する農業関連ベンチャー
18 年 8 月期上期は将来の体制固めに向けた費用増で予定通りの営業赤字

業種: 卸売業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・農業総合研究所(以下、同社)は、各地の農業生産者から集荷した農産 物を、集荷翌日には都市部のスーパーマーケット等の小売店舗の直売 所コーナーで販売する「農家の直売所」の流通モデルを運営している。

◆ 18年 8月期上期決算
・18/8 期第 2 四半期累計期間の連結業績は、売上高が 1,055 百万円(前 年同期比46.1%増)、営業損失が56百万円(前年同期は53百万円の黒 字)となった(17/8期第4四半期より連結決算開始のため、前年同期比は 単体業績との比較)。四半期別の流通総額が過去最高を更新する一方、 会社計画通りに投資を行ったため赤字となった。

◆ 18年 8月期業績予想
・18/8 期連結業績について、同社は売上高 2,270 百万円(前期比 36.8% 増)、営業損失 100 百万円(前期は 131 百万円の黒字)の期初予想を据 え置いた。流通総額は前期比 26.9%増を見込むが、物流再構築、IT 強 化、人員増強の将来投資のための費用増で営業赤字を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、18/8 期の連結業績予想 について、売上高は 2,262 百万円(前期比 36.3%増)、流通総額 8,993 百万円(同 26.9%増)、営業損失 85 百万円と微調整した。同社が想定す る体制再構築のための費用増や子会社の赤字等を織り込んだ。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、19/8期以降、流通総額は年23~25%の増加が続き、ま た、体制強化のための先行投資の縮小、海外子会社の赤字縮小で、 19/8 期に営業黒字回復、20/8 期には 6.8%まで売上高営業利益率が回 復するものと予想した。
・19/8 期以降の営業利益の回復は、18/8 期の物流再構築や人員体制の 強化の成否にかかっており、引き続きその進捗に留意したい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。