SYSホールディングス<3988> ダイバーシティ経営への取り組みと M&A戦略に注目したい

2018/06/22

組込みシステムや大型業務システムに強みを持つ情報サービス会社
ダイバーシティ経営への取り組みと M&A戦略に注目したい

業種: 情報・通信業
アナリスト: 大間知淳

1.会社概要
・SYSホールディングス(以下、同社)は純粋持株会社であり、傘下に情報 インフラの構築や、情報システムの開発及び保守・運用、製品販売等の サービスを提供する企業を持つ、独立系の情報サービス会社である。
・海外展開に積極的な製造業企業に対し、基幹業務システムや組込みシ ステムを開発する「グローバル製造業ソリューション」や、電力や金融等 の社会インフラやデータセンター等の情報インフラを対象とする「社会情 報インフラ・ソリューション」、モバイル端末を利用する法人向けのアプリケ ーションサービスである「モバイル・ソリューション」を手掛けている。

2.財務面の分析
・15/7 期~17/7 期の期間では、売上高は年平均 2.6%の増加にとどまった ものの、15/7 期には不採算案件が大きく影響したことから利益水準が低 かったため、経常利益は同 86.3%増加した。
・財務の安全性の観点で業界他社に比べ魅力的な水準にある。

 3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は顧客や従業員の満足度の向上を目指す経営 姿勢にある。

 4.経営戦略の分析
・M&A による業容拡大とダイバーシティ経営への取り組み強化を経営戦 略として掲げている。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、第 3 四半期までの業績 の進捗を踏まえ、18/7期は売上高が会社計画に対して未達になると想定 し、前期比5.3%増収、27.5%営業減益を予想している。その後は18/7期 に買収した子会社の貢献や、人員増強が奏功し、19/7 期は 24.4%、20/7 期は 26.1%の営業増益を見込んでいる。
・同社が掲げるM&Aによる業容拡大とダイバーシティ経営への取り組み強 化は、成長力の引き上げに繋がる可能性があることから、当センターでは その進捗に注目している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。