ベステラ<1433> 工事監督の増員ペースを慎重に見て 19年 1 月期会社計画は緩やかな成長を想定

2018/05/18

プラント解体のエンジニアリング・マネジメントに特化した建設会社
工事監督の増員ペースを慎重に見て 19年 1 月期会社計画は緩やかな成長を想定

業種: 建設業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・ベステラ(以下、同社)は、プラント解体専業で、解体の施工能力を持た ず、エンジニアリング・マネジメント業務に特化する「持たざる経営」を実 現し、数々の特許工法を確立して成長してきた。
・解体工程の「視える化」のために開始した3D事業が次の成長の柱として 期待されている。

◆ 18年 1月期決算
・18/1 期決算は、売上高 4,496 百万円(前期比 7.5%増)、営業利益 386 百万円(同 2.9%減)で、期初会社計画に対する達成率は、売上高が 78.9%、営業利益が 68.4%に留まった。工事監督の増員が進まず、工事 監督の不足を原因とする受注や着工の先送り等により、完成工事(売上) につながらなかった案件が発生した。

◆ 19年 1月期業績予想
・19/1 期業績について、同社は売上高 5,100 百万円(前期単体比 13.4% 増)、営業利益422百万円(同9.3%増)を予想している。子会社化した会 社があるため、19/1 期からは連結での開示となる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、19/1 期の業績予想を、 売上高 5,059 百万円、営業利益 426 百万円と会社計画に近い水準にま で下方修正した。18/1 期の状況から、工事監督の人数の想定を引き下 げたことが主な要因である。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、20/1期以降、年17~19%程度の増収が続くと見込む一 方、採用の増加や投資の継続による費用増を織り込み、21/1期まで売上 高営業利益率は 8%台前半に留まるものと予想する。案件を担う工事監 督の増員・戦力化が旺盛な需要環境に対応できるかが焦点となろう。
・次の成長の柱となる 3D 事業は、収益の確保への道筋が焦点となろう。 具体的には、本業のプラント解体と融合する 3D 解体への展開、ロボティ クス技術との融合により原子力廃炉分野への参入が進むかどうかにも注 目しておきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。