エボラブルアジア<6191> 18 年 9 月期は引き続き「Air Trip」のブランディング戦略の進捗に注目する局面

2018/04/27

ベトナムでの IT オフショア開発も手掛ける国内航空券のオンライン販売最大手
18 年 9 月期は引き続き「Air Trip」のブランディング戦略の進捗に注目する局面

業種: サービス業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・エボラブルアジア(以下、同社)は、国内航空券のオンライン販売の最大 手である。オンライン旅行会社としては唯一国内の全航空会社との代理 店契約を持つことを背景とした仕入力、複数の販路を通じた販売力、自 前で保有する IT 開発力の 3 点を強みに、取扱高を伸ばしてきている。

◆ 17年 9月期決算
・17/9 期決算(日本基準)は、売上高 5,534 百万円(前期比 38.3%増)、営 業利益730百万円(同18.1%増)で、期初公表の通期計画に対する達成 率は、売上高が 90.0%、営業利益が 73.0%に留まった。
・オンライン旅行事業で航空券販売の新ブランド「Air Trip」が立ち上がっ たが、そのブランディングのために広告宣伝費が増加し、売上高営業利 益率は前期比 2.3%ポイント低下の 13.2%となった。

◆ 18年 9月期業績予想
・18/9 期業績について、同社は、売上収益 7,050 百万円、営業利益 1,500 百万円と予想している(18/9 期より IFRS 適用のため前期比はなし)。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、18/9 期の業績予想を、売 上収益7,019百万円、営業利益1,449百万円とした。「Air Trip」が牽引す る形での取扱高の増加と、そのための広告宣伝費の増加を見込むが、 増収効果により売上収益営業利益率が改善する展開を予想する。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、19/9 期以降、オンライン旅行事業の取扱高の年 30~ 40%の拡大が牽引し、全社の売上収益は年 30~40%の増収が続くと予 想した。広告宣伝費の増加は増収で吸収し、20/9 期の売上収益営業利 益率は 22.2%まで上昇すると予想した。
・ただし、広告宣伝費のかけ方次第で利益水準が変動する可能性もあり、 「Air Trip」のブランディング戦略の進捗に注目している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。