ウイルプラスホールディングス<3538> ジャガー・ランドローバーとポルシェの獲得によって、マルチブランド戦略が強化された

2018/03/30

M&Aを成長戦略の柱に据える独立系輸入車販売業者
ジャガー・ランドローバーとポルシェの獲得によって、マルチブランド戦略が強化された

業種: 小売業
アナリスト: 大間知 淳

◆ 8ブランドを取り扱う独立系の輸入車販売業者
・ウイルプラスホールディングス(以下、同社)は、連結子会社 3 社により、 ジープやフィアット、BMW、MINI、ボルボなど8ブランドの輸入車(新車) の正規ディーラーを運営する独立系の純粋持株会社である。新車と同じ ブランドの中古車も取り扱うほか、車輌整備や保険販売も手掛けている。

◆ 18 年 6月期第 2四半期累計期間の決算は 8%増収、4%営業増益
・18/6期第2四半期累計期間の決算は、7.5%増収、4.4%営業増益であっ た。フィアットや MINI を中心に新車販売が増収をけん引したほか、車種 構成の改善や、インポーターからのインセンティブ収入の増加などにより、 会社計画をやや上回った。

◆ 18 年 6月期の会社計画は 5%増収、2%営業増益を維持
・ニューモデル 4 車種の拡販などを前提に、5.3%増収、1.8%営業増益を 見込む 18/6 期計画を、同社は据え置いた。
・事業譲受とインポーターとの契約により、ジャガー・ランドローバー(18 年 春)、ポルシェ(同年秋)の正規ディーラー事業を開始すると発表した。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、新ブランドの取り扱い開始 や新規出店による費用の増加等を見込んで18/6期の業績予想を見直し、 営業利益を 1,364 百万円→1,263 百万円(前期比 4.4%増)に減額した。

◆ マルチブランド戦略の強化により、中期業績予想を引き上げた
・ジャガー・ランドローバーとポルシェという有力ブランドを獲得した効果に 加え、事業譲受と新規出店の貢献が本格化することを考慮に入れ、当セ ンターは 19/6 期以降の業績予想を上方修正した。
・当センターは、18 年夏から始まる消費増税に関する議論が同社の株価 に影響を与える可能性について注意が必要と考えている。

>>続きはこちら(1.31 MB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。